[メイン] GM : 焦がれる想い。温かな幸せ。共に過ごす日々。
全てが、明日を生きる理由だった。
愛する貴女との『ハッピーエンド』の為なら、この身はどうなっても構わない。
ちっぽけで、チンケで、それでも確固たるものなのだから。

愛している。

モノトーンミュージアム
『Illicit Love』
─────かくして、物語は紡がれる。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : OP『Welcome to the fantastic world』 登場:任意

[メイン] system : [ アイギス ] 登場回数 : 0 → 1

[メイン] system : [ アリエッタ ] 登場回数 : 0 → 1

[雑談] system : [ ネフレン ] 登場回数 : 0 → 1

[メイン] system : [ アイラ ] 登場回数 : 0 → 1

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 雄大な大地が広がる、緑と森と山と、雲と空の世界。
丘の向こうに見えるは、山吹色の稲が風によって揺られる、豊穣の国。
─────『稲の国』。

[メイン] GM : その国は、とても豊かな国でした。
善良な王の統治と、恵まれた土壌、敵対国家の少なさより、住まう民達はみな、平和に暮らしていました。

[メイン] GM : 国の名前にある通り、『稲』が主要産物とされ、この国の稲を使ったパンは、それはそれは美味しいと、各国で大評判だとか。

[メイン] GM : DT 歪み表(5) > 【天候悪化】 激しい雷雨に見舞われる。

[メイン] GM : ─────しかし、その国では最近……ずっと、雷雨に襲われていました。

[メイン] GM : 稲も育たず、困窮状態が続いており、王も、民も、みな困っていました。

[メイン] GM :  

[メイン] GM : そして─────『紡ぎ手』であるあなた達は……その数奇な運命に身を置いているからこそ、感知したことでしょう。

[メイン] GM : これは、『歪み』だと。

[メイン] GM : 放置すれば、やがて世界を大きく蝕み、歪んだ御標が蔓延る世となる。
誰から伝えられたわけでもない、そういうものであるとあなた達は『感じて』いる。

[メイン] GM : 誰に言われるわけでもなければ、確かな根拠が手元にあるわけでもない。

[メイン] GM : それでもあなた達は、きっと……。

[メイン] GM : 雷雨に見舞われる、稲の国を見渡せる、丘の上にいることだろう。

先に続く路を進めば、入国することができる。

[メイン] GM : 物語の一頁目が、開かれるのでした。

[メイン] GM :  

[メイン] アリエッタ : 眼前に広がるのは、雷雨に見舞われる国土

[メイン] アリエッタ : もう朧気だけど、私の記憶にあるあの光景とおんなじ…

[メイン] アリエッタ : 「ねえ、みんな。いつも通りのことだけど…」

[メイン] アリエッタ : 「今回はいつも以上に頑張りたいって、アリエッタは思うな」

[メイン] ネフレン : 「…わかった。なら、私も頑張ろう」

[メイン] ネフレン : 小柄な少女がその言葉に頷く

[メイン] アイラ : 「うんうん、困ってる人はみーんな助ける、当然だよ!」

[メイン] アイギス : 「……そうですね、私達にできることを。いつも通り、いつも以上に」

[メイン] アイラ : 快活な少女も元気よく肯定する

[メイン] アイギス : 旅装の外套を手に、影には機械の四肢が見える少女も肯定する。

[メイン] アイラ : 「体がびしょびしょになるのって嫌だもんねえ〜〜...」
ぶるりと体を震わし雨露を弾いていく

[メイン] ネフレン : 「うん。飛びづらいし私も嫌い」

[メイン] アリエッタ : 「ぐしょぐしょ…気持ち悪い…」

[メイン] アイギス : 「私は平気ですが、皆さんが濡れて風邪にでもなったら一大事であります」
「日の高い内に宿を取りたいですね」

[メイン] ネフレン : 「そうだね。雨宿りできるとこを見つけよう」
「それにしても前に本で読んだときは、豊かな国って書かれてたハズ」

[メイン] ネフレン : 「それがこんな雨ばかり」
「…稲のパン、楽しみにしてたんだけど」

[メイン] アリエッタ : 「アリエッタも食べたかったな…稲のパン…」

[メイン] アイギス : 「豊かな地脈で育った麦はマナ吸収効率が良いであります」

[メイン] アイラ : 「まーまー、まだ全部無くなったって訳じゃないしきっと食べられるよ!それに...」

[メイン] アイラ : 「また稲が生えるようにするのが私たちのやること!...でしょ?」

[メイン] アリエッタ : 「そうだね…なんとかして、絶対みんなで食べよ?」

[メイン] アイギス : 「アイラさんのいう通りです。がんばりましょう、えいえいおー!」

[メイン] ネフレン : 「わかった。稲のパンと、みんなのために」
おー、と無表情のまま手を突き上げた

[メイン] アイラ : 「おぉー!」
元気よく跳ねて拳を突き上げる

[メイン] アリエッタ : 「じゃあ…そのためにも、二人が言ってたようにまずは宿…だね…!」

[メイン] アリエッタ : 「なんでこんなことになってるのかは…ちゃんと中に入って調べなくっちゃわかんないもん…!」

[メイン] アイギス : 「"虎穴に入らずんば虎子を得ず"、とも言いますからね。いざ、美味しいパンのために!」

[メイン] ネフレン : 「異形を見つけ出そう。必ず、どこかにいる」

[メイン] アイラ : 「そうそうパンを...じゃなくて!異形を探しにいざしゅっぱーつ!」

[メイン] アイギス : グッと曇天に腕を上げ、眼差しは鋭く彼の国を臨む。

[メイン] : 雨に侵された大地を駆けだす
後ろ足に泥を付け、巻き上げながら

[メイン] : 例え私がどれだけ汚れたってこの世界には美しくいて欲しいから

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : middle『謁見』 登場:任意

[メイン] system : [ アイギス ] 登場回数 : 1 → 2

[メイン] system : [ ネフレン ] 登場回数 : 1 → 2

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 国へと入り、遠く見ゆるは、聳え立つ白い豪勢な城。
そこへ向かって進み、警備の兵らの厳重な視線の中、繋がる橋を渡るあなた達。

[メイン2] system : [ アイラ ] 登場回数 : 1 → 2

[メイン] アイギス : やや荒ぶ道を、こつん、こつんと鉄足を鳴らし歩いていく。

[メイン] system : [ アリエッタ ] 登場回数 : 1 → 2

[メイン] GM : この国では、特にこれといった入場制限は設けていないそうだ。
というのも、まずこの国の治安状態が良いため、暗殺などといった類から程遠いことが一点。
次に、その治安状態を国外へアピールするためであることがもう一点。
最後に─────王家の単純な強さ。そこいらの暗殺者程度では、太刀打ちも敵わない。
それが、王家である。

[メイン] GM : そして、やってきたアイギス、ネフレンを出迎えるは……。

[メイン] レオンハルト : 「天候がこんなにも悪いというのに、私達の国に来てくれてありがとうね、旅人さん達」

[メイン] レオンハルト : にこりと微笑む、金髪碧眼の男。
丁寧にあなた達をもてなす。

[メイン] ネフレン : 「こちらこそ、大変な時期に私たちを受け入れてくれて、ありがとうございます」

[メイン] ネフレン : 周りの兵士たちの視線を受けながらも、無表情なままの少女は一礼する

[メイン] アイギス : 王へと恭しく一礼する。

[メイン] レオンハルト : 慈しむような笑顔を向けて、うん、うん、と頷く。

[メイン] レオンハルト : 「おっと、自己紹介が遅れちゃったね、僕は……寝込んでいる父……じゃないや、国王の代理として、王をやっている……レオンハルト、と言うよ」

[メイン] レオンハルト : 「よろしくね! ……入口で立ち話もなんだし、二人共寒かったでしょう?ほら入って入って、拭く物もすぐに用意するよ」

[メイン] アイギス : 「これはご丁寧にどうも、レオンハルト様。私はアイギスと申します」
「……私にはどうぞ、お構いなく」

[メイン] ネフレン : 「……わかりました、ご厚意に感謝します」
「私はネフレン」
レオンハルトのフレンドリーな態度に、流石に目を丸くしつつ

[メイン] アイギス : ちらり、外套を除け鉄の四肢が見える。

[メイン] レオンハルト : 「おや!君は……『からくり』なのかい?」
二人に触り心地の良いタオルを渡しつつ、アイギスの脚を見て、目を少し見開かせる。

[メイン] アイギス : 「はい。ですから、ご厚意はありがたいのですが……『からくり』の私には不要であると具申します」

[メイン] レオンハルト : ふむ、と少し考え込むも、すぐに微笑みを向け、そっと首を横に振るう。

[メイン] レオンハルト : 「不要かどうかを決めるのは、この私さ」

[メイン] アイギス : ──『からくり』とは良くて、高級な備品扱いが上等である。
それを、一人の客人として王が迎え入れたなどと知られれば。

[メイン] レオンハルト : 「私達と同じ見た目をしていて、そして意思疎通ができるのなら、粗末に扱うのは心が苦しくなるというものだよ」

[メイン] レオンハルト : 「それでも、『命令』があった方が助かるなら、そうするけど、どうする?」
にこりと微笑む。

[メイン] アイギス : 「……っ、それは……」
視線が泳ぎ。

[メイン] アイギス : 「……寛大なお心遣い、ありがたく」

[メイン] レオンハルト : ─────この稲の国は、主要都市から離れた場所に位置していることもあり、いわゆる『政治』的都合には多く絡まない。
豊かな国であるからこそ、差を生み出す必要性も無い。
フラットな状態であることが、この国の文化だ。

[メイン] レオンハルト : 「ありがとうね、助かるよ」

[メイン] レオンハルト : 「このままじゃ、片方の女の子にはタオルを渡して、もう片方の女の子にはタオルを渡さない王子ってことになっちゃうからさ」
肩を竦め、小さく笑うのだった。

[メイン] ネフレン : なるほど、往時ならばそれは豊かな国なのだろうと思いを馳せる
カラクリに人権を認める国は少数派だというのに、少なくともこの王子はこんな状態でも女の子扱いする度量を持っていた

[メイン] ネフレン : 「…改めて、ありがとうございます」
タオルを受け取りながら、少しばかり真剣さを増した目で

[メイン] レオンハルト : 「いいんだよ、さ、座って座って」
軽食が並ぶテーブルへと案内をしつつ。

[メイン] レオンハルト : 「おっと、お話しすぎて本題からもしかしてこれ、逸れちゃってるかな?」

[メイン] アイギス : わしわしと、既に吹き終わった身体で。
言われるがままに席に着こうと。

[メイン] レオンハルト : 「君達旅人さんが、私に会いに来たってことは……何かしらの用がある、ていう認識でいいのかな?」

[メイン] ネフレン : 「はい。私たちは歪みを、異形を止めに来ました」

[メイン] アイギス : 「単刀直入に申し上げます。この国は既に──『歪み』が、生じていますね?」

[メイン] レオンハルト : 「………ふむ」

[メイン] レオンハルト : 目を細める。

[メイン] アイギス : 「……こほん。我々がこの『稲の国』に来たのは、貴国の名産であるパンを食してみたいと思ったからなのです」

[メイン] アイギス : 「しかし僭越ながら、どうやら最近はその為の麦の生産にも伸び悩んでいるご様子」

[メイン] アイギス : 「我々は流浪ではありますが、だからこそ少しばかりの知恵もあります。どうか、問題があるならば、その解決に私達を使っていただきたく」

[メイン] レオンハルト : 蒼色の瞳が、からくりの姿をじっと捉える。

[メイン] レオンハルト : 腕を静かに組み、考え込む。暫しの静寂が作られる。

[メイン] ネフレン : 「雷雨が問題なら、その元凶をどうにか止めればいい」
「それとも…やはり、御標はこれも幸福への道だと示しているんですか?」

[メイン] レオンハルト : 「……なるほどね、君達は優しい旅人さん達のようだ」
頬を緩ませ、緊張状態を解く。

[メイン] レオンハルト : 「そうだね…… ……麦の生産問題に関しては、今は頭を抱えているところにある、として……」

[メイン] レオンハルト : 「『元凶』は、おそらくだけど─────」

[メイン] レオンハルト :  

[メイン] GM : ・御標について
豊穣を知らせる、翠の瞳の少女は、深海のぬしによって攫われてしまいました。
しかし、稲の国の王子様が立ち上がり、単身で討伐に向かいました。
王子様は深海のぬしと共に、その戦いで玉砕をしました。
それでも、空には晴れが訪れ、稲の国の末永い幸せが訪れることとなるのでした。
めでたしめでたし。

[メイン] GM :  

[メイン] レオンハルト : 御標の書かれた古紙を、二人へと見せるように差し出す。

[メイン] レオンハルト : 「この御標を私が果たせばきっと、それで」

[メイン] レオンハルト : 「『終わり』だろうね」

[メイン] アイギス : 古紙の文字に目線を滑らせ一読する。
「……この王子というのは、つまりレオンハルト様、ということですね?」

[メイン] レオンハルト : にこりと微笑む。

[メイン] レオンハルト : 「大役を担えて、幸せだよ」

[メイン] ネフレン : 「なるほど…」

[メイン] レオンハルト : 「そういうわけだから……そうだね」

[メイン] レオンハルト : 「この大嵐をなんとかしようと来てくれた心遣いは、とても嬉しかったよ、ありがとう」

[メイン] レオンハルト : 「ただ、この御標によれば、私一人で向かう必要があるだろうから……」

[メイン] レオンハルト : 「気持ちだけ、受け取っておくよ、改めてありがとうね、旅人さん達」

[メイン] アイギス : 「……『深海のぬし』、というのは?」

[メイン] レオンハルト : 「おっと、そうか!」
ハッとしたように、そして続けて申し訳無さそうにする。

[メイン] レオンハルト : 「そこの説明も必要だったね、ごめんよ」
眉をハの字にして、小さく笑いつつ。

[メイン] レオンハルト : 「まず……そうだね、私達の国の歴史について話す必要も、あるだろうね」

[メイン] ネフレン : 「この国の歴史…?」

[メイン] ネフレン : はて、深海の主といったことは本に記されていただろうかと首を傾げつつ

[メイン] レオンハルト : 頷き、そして王子は語る。

[メイン] レオンハルト :  

[メイン] レオンハルト : ・稲の国の状況について
稲の国の近くには、『海』が存在する。
その国からは、不定期に『海のもの』と呼ばれる魔が、地上へ進攻しに来る。
塩を帯びた体は、作物を全て駄目にしてしまうため、稲の国にとっては死活問題そのものであった。
だからこそ、陸に上がらせない為の戦いを幾度もしてきた。
何年も、何十年も、そうしてきた。
それでも戦いは終わらなかった。『海のもの』が尽きることはなかった。
『深海のぬし』と呼ばれる、大頭が魔を次々に生み出しているからだ。
その『深海のぬし』とも、歴史的に何度も討伐任務が行われてきたが、いずれも失敗している。王家の血で以っても、討伐は難しい状況にあった。

[メイン] レオンハルト :  

[メイン] レオンハルト : 「……と、まぁ……」

[メイン] レオンハルト : 「平和そうに見えているけど、実は結構……苦戦しててね、私達の国は」
困ったように笑う。

[メイン] ネフレン : 「そうだったんだ…」
どうやら、本にはこの国の明るい面しか書かれていなかったようだ
豊かさは、簡単に享受できるものではないようで

[メイン] ネフレン : 「つまり、この国にとっての宿敵…」

[メイン] レオンハルト : 「そういうことさ」

[メイン] レオンハルト : 「だからこそ……この御標は、絶好の機会なんだ」

[メイン] レオンハルト : 「何十年もの戦いの歴史に、幕を閉じることができる」

[メイン] レオンハルト : 「国民が『幸せ』になる」

[メイン] アイギス : 「なるほど──つまり、逆にいえば、此度の雷雨はこの『深海のぬし』自体に起因するものではない」

[メイン] レオンハルト : 「そうかもね、これもおそらくは……」

[メイン] レオンハルト : 「御標による『強制力』じゃないかな」

[メイン] アイギス : ──察しはつく、が。やはりそういうことか。

[メイン] レオンハルト : 「この状態が続けば、民はずっと苦しむ、だからとっとと行けっていう、神様のお告げなんだろう」
あはは、と冗談っぽく笑う。

[メイン] レオンハルト : 「……私も決心がついたからね、明日には向かう予定だよ」

[メイン] ネフレン : 「明日…ですか」

[メイン] レオンハルト : 「今日出会ったばかりの旅人さん達にする話じゃないような気はするけどね」
頷きながら、困ったように笑う。

[メイン] アイギス : 「……興味深いお話、ありがとうございます」

[メイン] ネフレン : 「いえ、お話してもらえてとても助かりました」

[メイン] レオンハルト : 「何から何まで気を遣ってもらっちゃってて、申し訳ないね、はは」

[メイン] レオンハルト : 「暗い話をしちゃったお詫びに、豪華な料理でもご馳走するよ」

[メイン] レオンハルト : 「私も、こうして話ができて、良かったからね」

[メイン] アイギス : そうして少しの会談の後、豪華な料理をたらふく頂き。

[メイン] アイギス : 私達二人は王城より帰路につく。
「……けふぅ、これなら一仕事もふた仕事もできそうなほどですが」

[メイン] アイギス : 「……どう思いますか? 今回の件を、ネフレンさん」

[メイン] ネフレン : 「……私たちが歪みを感じ取ったように、この国の御標は異形によって歪められている」

[メイン] ネフレン : 「本来幸福を導くはずが、そうでない、悲しい未来をもたらすことになる」
「……あの王子は、本来は死ぬはずじゃないんじゃないかな」

[メイン] アイギス : 「……やはり、同じ結論ですか。私もそのように考えていました」

[メイン] アイギス : 「──異形を見つけて、撃滅する。それが私の存在意味なれば」

[メイン] アイギス : 「……あちらのお二人と合流しましょう。情報が、まだ私達には足りない」

[メイン] ネフレン : 「うん。わかった」
「あの王子様には、一宿一飯の恩がある。必ず、異形を倒そう」

[メイン] アイギス : 目線で返し、こくり、力強く頷く。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : middle『細やかなもの』 登場:任意

[雑談] system : [ アリエッタ ] 登場回数 : 2 → 3

[メイン] system : [ アイラ ] 登場回数 : 2 → 3

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 暴風の音が外で聞こえる、パン工房の中。
暖炉による温かな熱と、発酵の香りがそれを忘れさせてくれる。

[メイン] GM : 木製のテーブルに並べられるは、出来立てのパン。

[メイン] エリーゼ : 「─────あら、おかえり!アンデルセン!」
にこりと出迎えるは、翠の瞳の少女。

[メイン] エリーゼ : そして、こてん、と小首を傾げ、アイラとアリエッタを見やる。

[メイン] エリーゼ : 「はらら?その方達は……お客様?」

[メイン] アンデルセン : 「ん、そんなとこだ」

[メイン] アリエッタ : 「こんにちは!お姉さん!」

[メイン] アイラ : 「こんにちはーっ!パン食べさせて貰えるって来ました!」

[メイン] エリーゼ : 「ふふふ!元気な子達ね!こんばんは!」
膝を屈ませ、視線の高さを合わせ、にこりと微笑む。

[メイン] エリーゼ : 「あらあらまぁまぁ!ふふふ、アンデルセンったら、そんなこと言ったの~?」

[メイン] アンデルセン : 仏頂面で、不機嫌そうに眉を顰め、視線を背ける。

[メイン] アンデルセン : 「……酒を飲もうとしてたんだ、そいつら。だから止めた、それだけだ」

[メイン] アンデルセン : 「迷惑なら、俺がパンを焼く」

[メイン] エリーゼ : 「ふふふ、素直じゃないんだから~」

[メイン] エリーゼ : 「いいのよ!全然!じゃあもっともっと作っちゃおうかしら!」

[メイン] アイラ : 「...ふふっ、仲良いんだね、2人は」
「美男美女カップル〜って感じ?」

[メイン] アリエッタ : 「お似合い…」

[メイン] アンデルセン : 「ち、違ぇし!!!」
耳元を赤らめ、食い気味に否定する。

[メイン] アイラ : と、エリーゼの顔に着目する
整ったパーツ...だが

[メイン] アイラ : 「綺麗な目.....」
ほう...と、見蕩れる

[メイン] エリーゼ : 「あら、ふふふ」

[メイン] エリーゼ : 瞳を見るアイラを見て、微笑む。

[メイン] エリーゼ : 「やっぱり、『珍しい』わよね、この目」

[メイン] アイラ : 「わわっごめんなさい、ジロジロ見ちゃって...」

[メイン] アリエッタ : 「そうかも…アリエッタも、あんまり見たことない…」

[メイン] アイラ : 「...うん、あんまり見ない、でもとっても綺麗だよ!」

[メイン] エリーゼ : 「いいのいいの~!私もこの目の色、自慢なの~!もっと見てもいいのよ~!」
なでなでと、アイラとアリエッタの頭を撫でる。

[メイン] アリエッタ : 「わ、くすぐったいよぅ…」

[メイン] アリエッタ : 言いながら、まんざらでもなく

[メイン] アイラ : 「わひゃあ!私だってお姉さんなのにぃ」
なすがままに撫でられている

[メイン] エリーゼ : 「ふっふっふ~!じゃあお姉さん勝負は、今日のところは私の勝ちってことで!」
ふんすと鼻を鳴らし、ドヤ顔をする。

[メイン] アリエッタ : 「アイラの負け~…!」
脇腹を突ついて

[メイン] アイラ : 「わぁあ!?むぅーーー.....そんなに子供っぽいかな、私」
お酒も飲ませてもらってないし

[メイン] アンデルセン : 「大人っぽくねぇからな、なりからして」

[メイン] アンデルセン : 「お前ら、とっとと座らねぇと冷めるぞ、パン」

[メイン] アリエッタ : 「あっ、う、うん…」
慌てて椅子に座り

[メイン] アイラ : 「待ってましたぁ〜!」
2人の手から逃れテーブルに向かう

[メイン] アリエッタ : 「じゃあ…えっと…いただきます…!」

[メイン] エリーゼ : 「は~い!めしあがれ!」

[メイン] アイラ : 「いただきま〜す!」
言い終わるやいなや
大口でパンにかぶりつく

[メイン] エリーゼ : 「ふふふ、美味しそうに食べてる食べてる~♪」
嬉しそうに、楽しそうに、パンを食べている二人を眺めている。

[メイン] アリエッタ : 小さな口でもそもそと、夢中で食べている

[メイン] アンデルセン : ……フッ、と笑う。

[メイン] アンデルセン : 「………エリーゼのパンは、絶品だからな」
ぼそりと呟く。

[メイン] エリーゼ : 「? 今何か言った?」
きょとんとした顔で振り返る。

[メイン] アンデルセン : 「焦げた匂いがするっつったんだ、火消したか?」

[メイン] エリーゼ : 「あ!!!!!!!!いけない!!!!!」
忙しなく、厨房の方へと走っていくのだった。

[メイン] アリエッタ : 「素直じゃないの…」
横目で二人を見ながら

[メイン] アイラ : 「...ふふん、聞こえてたよおにーさん」
にたりといたずらっ子のような目で

[メイン] アンデルセン : 「…………チッ!」
大きな舌打ち、ただでさえ不機嫌そうな顔が、さらに不機嫌そうになる。

[メイン] アイラ : 「んもーすぐ怒るんだから...そんな短気だと」

[メイン] アイラ : 「あの翠の目のお姉さんどっか行っちゃうよ?」

[メイン] アンデルセン : 「………………………………」
眉を顰め、黙する。

[メイン] アンデルセン : 「………エリーゼは、『翠の瞳の少女』だから、どのみち」

[メイン] アンデルセン : 「…………なんでもねぇ」

[メイン] アイラ : 「...それで、いいの?」

[メイン] アイラ : 「私たちが酒を飲むことには断固反対するくせに」
「大事な人に対する御標には、諦めて受け入れて、そして従うの?」

[メイン] アイラ : 「...なんてね!酔っ払って変なこと言っちゃったかも!個人の自由だよね!」
つい口から出てしまった御標への反逆を、誤魔化すように

[メイン] アンデルセン : 「…………」
焦げ茶の瞳を、アイラへと向けると……静かに、対面の席に座る。

[メイン] アンデルセン : 「……そういや、アンタらは知らなかったか」

[メイン] アンデルセン : 「この国の『風習』を」

[メイン] アンデルセン : そして、アンデルセンは語る……。

[メイン] アンデルセン :  

[メイン] アンデルセン : ・国の言い伝えについて
翠色の瞳を持つ少女は、『豊穣』の証とされている。稲の国にとっては、それはそれは縁起の良い存在だ。
その瞳を持って生まれる確率は非常に低く、たとえ親が翠色の瞳の持ち主であっても、継承されることは稀である。
さらに言えば、両親が翠の瞳の持ち主でなくても生まれることがあることから、『神秘性』を有するとされている。

『翠の瞳の少女』は、王子と結婚することとなっている。

国がより豊かになることを願って。

[メイン] アンデルセン :  

[メイン] アンデルセン : 「─────だからエリーゼは、どのみち王子と結婚するはずだったんだが」

[メイン] アンデルセン : 「まぁ、御標からするに、どうなるかってとこだ」

[メイン] アリエッタ : 「へえ…そんな言い伝えがあったんだ…」
アンデルセンが話をするうちに、小さな口でもパンは食べ終わってしまった

[メイン] アイラ : 「ふーん...」

[メイン] アリエッタ : 「仕方ないことなのかもしれないけど…悲しいね…」

[メイン] アイラ : 御標もそうだけど、言い伝えによって決められた未来に幸せなんて、あるのかな

[メイン] アンデルセン : 「………何が?」

[メイン] アリエッタ : 仕方ないことを仕方ないものだと認めないのは私たちだけで十分だ。
だから、彼に対して私があげられるものは共感だけしかない

[メイン] アイラ : この人が、自分の力でどうにかしたいっていうなら手を貸してあげたい
きっと悔いが残るだろうから

[メイン] アイラ : でもそれは出来ない
"そういう世界"だから
だからこそ、私たちが手を貸すんじゃなくて、私たちが手を差し伸べるしかないんだ

[メイン] アンデルセン : 仏頂面のまま、頭を掻きつつ。

[メイン] アンデルセン : 「……別に、俺は結婚がどうだとかは、知らねぇけど」

[メイン] アンデルセン : 「エリーゼが、幸せだったら」

[メイン] アンデルセン : 「それで、いいよ」
目線を逸らすのだった。

[メイン] アンデルセン : 「だから、まぁ、御標で、エリーゼが幸せな結婚ができなくなっちまうのは、アレだと思うし」

[メイン] アンデルセン : 「…………なんだ ………なんだ、言葉が、上手く出てこねぇな。チッ」

[メイン] アンデルセン : 「とにかく、俺の知ったことじゃねぇってことだ」

[メイン] アイラ : 「.......そう、ありがとう、色々お話聞かせてもらって」
「パンも美味しかったよ」

[メイン] アンデルセン : 頬杖を着き、仏頂面のまま……。
「…………フン」

[メイン] アイラ : 去り際に振り向き
「...最後に言っておくけど」

[メイン] アイラ : 「お兄さんの知ったことじゃない...その通りだね」

[メイン] アイラ : 「あのお姉さんにとっての幸せの定義もお兄さんが知ったことじゃないし、決めつけることじゃないよ」

[メイン] アイラ : それだけ言い残して再び豪雨にその姿を消していく

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] アリエッタ : middle『暖かかったもの』 登場:任意

[メイン] system : [ アイギス ] 登場回数 : 2 → 3

[メイン] アリエッタ : 大雨の中、アイラを追い越さんばかりの勢いでアリエッタは宿に向かって急いだ

[メイン] アリエッタ : 二人はまだ帰っていないかもしれない。
二人がいつ帰ってくるのかはわからない。

[メイン] アリエッタ : 出来たてと比べれば、幾分劣ってしまうに違いない

[メイン] アリエッタ : それでも、少しでも美味しい稲のパンを二人と分かち合いたくて

[メイン] アリエッタ : 袋に入れられたパンを両手に持ったまま、頭突きで戸を開けて宿の一室に戻った

[メイン] アリエッタ : 「はあ…はあ…あっ、戻ってたんだ…二人とも…」

[メイン] system : [ アイラ ] 登場回数 : 3 → 4

[メイン] system : [ アリエッタ ] 登場回数 : 3 → 4

[メイン] system : [ ネフレン ] 登場回数 : 2 → 3

[メイン] アイギス : 「……っとと、おかえりなさいであります。アリエッタさん」
足音を聴き、警戒にドア近くにいた私と衝突せんと避け。

[メイン] ネフレン : 「おかえり。そんなに急いでどうしたの?」

[メイン] アイギス : 「……良い香りでありますね。それ」

[メイン] アイラ : 「っふう...やっぱりずっとこの大雨なんだね...またずぶ濡れだあ」
いつの間にか追い抜かれ、アリエッタの少し後からその身を乗り出す

[メイン] アリエッタ : 「えへへ…私ね…情報収集の途中で美味しい稲のパンをご馳走してもらえることになって…」

[メイン] アリエッタ : 「私たちだけご馳走になったら二人に悪いなって思って…ちょっとでもあったかいのを食べてほしくて…」
息も絶え絶えに二人へとパンを差し出す

[メイン] アイギス : 「アイラさんもおかえりなさいであります。なるほど、通りで香ばしい香りがしたと思いましたが……」
少し居心地悪そうにネフレンに視線を。

[メイン] ネフレン : 「ありがとう」
素直に受け取ると、温かいうちに食べようと小さな口でパンを齧る

[メイン] ネフレン : 「……ほんとだ、美味しい」
「王宮の料理にも負けてない」

[メイン] アイラ : 「ん?」

[メイン] アリエッタ : 「……王宮の…料理…?」

[メイン] アイギス : 「……。……ということなのであります」

[メイン] アリエッタ : 「ふ、ふーん…そうなんだ…美味しかったんだ?」

[メイン] アイラ : 「えーー!2人で楽しんできたってこと!?麦しゅわ!」

[メイン] ネフレン : 「うん、美味しかった」
「でも、このパンも美味しい。何でだろう」
特に悪びれも、2人のことを気にもせずに

[メイン] アイギス : 「はい、それはとても。流石は王室料理といったところでしょうか。普段の旅糧よりも高純度のマナに分解出来て……」

[メイン] アリエッタ : 「ずるい…」

[メイン] アリエッタ : 「いいもんいいもん…今度美味しいものがあったらアリエッタ独り占めしちゃうから…」
いじけたようにベッドで体育座りをして

[メイン] アイギス : 「……申し訳ないであります」

[メイン] ネフレン : 「じゃあまた今度、王子様に奢ってもらおう」
もぐもぐパンを食べつつ、そんな提案をしだす

[メイン] ネフレン : 「御標が成立しなかったら、だけど」

[メイン] アリエッタ : 「…!」

[メイン] アイラ : 「...そーだね、そろそろ真面目なお話しよっか」
アリエッタの体を起こし、話し合う体制に移る

[メイン] アイギス : 「はい、そうですね。私達がこの『稲の国』を訪れた理由はそれなのだから」
傍らには頂いたパンを。

[メイン] ネフレン : 「2人は、御標のことは聞いた?」

[メイン] アリエッタ : 「うん、聞いたよ…王子様と深海のぬしと、翠の瞳の少女の話だよね…」

[メイン] アイラ : 「王子様と海の方はよく分からないけど...翠の目って娘は会ったよ」

[メイン] ネフレン : 「王子様は、明日に深海のぬしを倒しに行くみたい。それが、この国にとっての長いことの悲願だから」

[メイン] アイギス : 「はい。そして今の御標が成立した場合、王子は『深海のぬし』との戦闘で玉砕し……死亡します」

[メイン] アリエッタ : 「今の御標…そういえば、元々はどんな御標だったんだろう?」

[メイン] ネフレン : 「それは、この国の人たちにはわからない」
「だから私たちで見つけるしかない」

[メイン] ネフレン : 「御標は本来、幸福を導くもの。だからこそ、皆は御標に従い、背くことを恐れる」

[メイン] ネフレン : 「だから、皆が幸せになれるのが元々の御標じゃないかな」
「王子様は大役を任せられて幸せだ、と言っていたけれど、本当にそれが幸せだとは思えない」

[メイン] アイギス : 「あの御標を私達に見せた時、レオンハルト様……王子は思いつめた表情をしていました」

[メイン] アリエッタ : 「王子様も…やっぱり死ぬのはいやだもんね」

[メイン] アイラ : 「その人にとっての幸せは分からないけど...この御標が、不幸せを産むんだろうなってことは私にもわかる」
「なら、今回も私たちが手を貸して、みんなを笑顔にするしかないよねっ」

[メイン] アイギス : 「はい。私の製造目的は『人々を守ること』……。妥協による不幸が決められているのなら、その御標ごと撃ち抜きます」

[メイン] ネフレン : 「自分の犠牲で皆が幸せになるなら、死なんて厭わない。そういう人はいる」

[メイン] ネフレン : 「私たちの種族の其達としての性質は、恐怖の欠落。故に、人々を守るために戦うことを恐れない」
「だから、自分を犠牲に皆を助ける仲間を見て来た」

[メイン] ネフレン : 「でも、そんな仲間たちも言ってた。その幸せな未来をこの目で見れたらって」

[メイン] ネフレン : 「あのお人好しの王子様には、幸せなこの国をその目で見てもらう」

[メイン] アイギス : 「一飯の借りもありますしね」

[メイン] アイラ : 「あの自分勝手な男の子にも...幸せの意味って言うのを、考え直してもらわなきゃ」

[メイン] アリエッタ : 「うん…私も、死ななくてもいい人が死んじゃうなんて絶対やだ…」

[メイン] アイギス : 「『歪み』が生じる程に御標に反している以上、王子は心の底から納得のいく死ではないはず」

[メイン] アイギス : 「……歪められた御標。ならば真なる御標はどこに──」

[メイン] アイギス : 確固なる意志があるので意志で振ってみましょうか

[メイン] アイラ : 「どーやって歪めてるのかは分からないけど...聞く限りだと王子様も歪められた御標しか知らなかったんだよね...」

[メイン] アイギス : 🌈

[メイン] アイギス : 2d6+3+1>=15 意志 (2D6+3+1>=15) > 7[2,5]+4 > 11 > 失敗

[メイン] アリエッタ : 《無垢なる声援》/知らん/1/オート/自動/なし/単体/20/5MP/判定を振り直し、達成+2ラウンド1回

[メイン] アイギス :

[メイン] アリエッタ : +2でもっかい振れ…

[メイン] system : [ アリエッタ ] MP : 21 → 16

[メイン] アイギス : うわあり!

[メイン] アイギス : 2d6+3+3>=15 意志 (2D6+3+3>=15) > 6[1,5]+6 > 12 > 失敗

[メイン] アイギス : アタシポンコツアンドロイド

[メイン] アイギス : 金の力を解放します!!

[メイン] GM : OK

[メイン] system : [ アイギス ] 財産ポイント : 4 → 1

[メイン] GM :  

[メイン] GM : ・真の御標について
豊穣を知らせる、翠の瞳の少女は、深海のぬしによって攫われてしまいました。
しかし、稲の国の王子様が立ち上がり、単身で討伐に向かいました。
王子様は深海のぬしをその勇気と、奇跡でもって討伐しました。
空には晴れが訪れ、王子と翠の瞳の少女は結婚し、稲の国の末永い幸せが訪れることとなるのでした。
めでたしめでたし。

[メイン] GM :  

[メイン] アイギス : しばし目を閉じ、同時に甲高い駆動音が響く。

[メイン] アイギス : 「……そうか。少し、出てくるであります!!」

[メイン] アイギス : 外は雷雨の中、窓から飛び出し闇夜へ跳躍する。

[メイン] アイギス : 雷はからくりの天敵なれど、光すら振り切る速度で。

[メイン] アイギス : 海を一望できる場所へ、屋根を伝い、風を蹴り翔ける。

[メイン] アイギス : 「……やっぱり、あった!」
そこは古びた神殿のようで、潮風に煽られ今にも朽ちてしまいそうな。

[メイン] ネフレン : そこへ、妖精の羽を広げた少女が舞い降りてくる

[メイン] アイギス : 「ネフレンさん!? どうしてここへ……!」

[メイン] ネフレン : 「一人だと危ない。どこに異形がいるかもわからないし… ……神殿?」

[メイン] アイギス : 「……はい。古くより"御標"として働いていた以上、それは既に"儀式"に近い。よって『翠の瞳の少女』を捧げる、祭壇のような儀礼的施設があると仮定しました」

[メイン] アイギス : 「……その推測までは、当たっていたのですが」

[メイン] アイギス : 見るからに風化し、柱や祭壇は痛み切っており。
例え何か手掛かりがあるとしても読み解くには難しい状態にある。

[メイン] ネフレン : 「なるほど…確かに、ここになら何かあってもおかしくはない」

[メイン] アイギス : 「……ここならば、もしかしたら。真の御標の手掛かりもある、と思っているのですがこの様では」

[メイン] アイギス : 「……あれは?」
直近の雷雨に撃たれたせいだろうか、欠けた石板のようなものが目に付き。

[メイン] ネフレン : 「石板…みたい」
近づいて見てみる。黒焦げてはいるが、何やら文字のようなものが掘られているようにも見える

[メイン] ネフレン : 「……何て書いてあるんだろ…」
「ボロボロすぎて、私には…」

[メイン] アイギス : 現代の言葉ではなく、ひどく古い言葉が綴られているようだ。

[メイン] アイギス : 「……この言葉、私には読めませんが……。形だけなら」

[メイン] アイギス : 傍に転がっていた石板に指で形を描き、ネフレンに見せてみる。

[メイン] ネフレン : 「……ふむ、ふむ」
「古い言葉だけど、見たことはある文字。これは…」

[メイン] ネフレン : 今まで読んだ本の知識を動員し、紐解いていく

[メイン] ネフレン : それは、王子が深海のぬしを倒し、翠の眼の少女と結ばれるというもの

[メイン] ネフレン : 「……と、いう内容みたい」

[メイン] アイギス : 「それって……!」

[メイン] ネフレン : 確かに、御標は改変されていた

[メイン] アイギス : 「ではこれが真の御標……でありましたか」

[メイン] アイギス : 「……ありがとうございます。私一人で飛び出して、もし、ネフレンさんが居なかったらこの海霧も見通せなかった」

[メイン] ネフレン : 「私も、アイギスがいなかったら読めなかったし、おあいこ」

[メイン] アイギス : 海沿いである以上、風は市街より冷たく、強く叩く。

[メイン] アイギス : 「……いけない、このままでは風邪を引いてしまうであります! 早く戻りましょう!」

[メイン] アイギス : ネフレンをやや強引に抱えようと。

[メイン] ネフレン : 「うん、わかった」

[メイン] ネフレン : それに逆らうことはなく抱えられて
アイギスの腕の中で、少し楽しそうに縮こまった

[メイン] アイギス : 「しっかり、捕まっていてください! 少し、飛ばすであります──!」

[メイン] アイギス : 一人で来た道も帰りは二人で、傍らには儚く、しかし確かに得た真実を。

[メイン] アイギス : 再び、駆動音は夜闇の雨音と共鳴していく──

[メイン] アイギス :  

[メイン] アイギス : 「……という事なのであります」
ずぶ濡れで窓から入って来る。

[メイン] アイラ : 「本当の御標でも.....結婚は...変わらないんだ、ね...」
真の御標が見つかったことは喜ばしいことである、筈なのに...当てが外れた、というように少しだけ表情を暗くする

[メイン] アリエッタ : 「なるほど…本当なら王子さまは深海のぬしに勝てる…」

[メイン] ネフレン : 「結婚…すると、何か不味いの?」

[メイン] アイラ : 「え゛いやーまずいって言うか全然そんなにことは無いんだろうけど...ただ」

[メイン] アイギス : 「……ただ? なんでありますか?」

[メイン] アイラ : 「さっき話した...パンをくれた自分勝手な男の子がいたじゃない?」

[メイン] アイラ : 「その子と翠の目の子が仲良くしてたって言うのと...勝手に結婚相手が決まるのって...どうなのかなって.....どう言えばいいんだろう、モヤモヤするんだ」

[メイン] ネフレン : 「……ふむ、その子と翠の目の子ってどんな関係だった?」

[メイン] アイラ : 「どーだろう...1食お邪魔しただけだから深くは知らないけど...」

[メイン] アイラ : 「翠の目の子は自分の運命を受け入れてるーって感じで偽りの御標を信じ切ってたけど...」

[メイン] アイラ : 「あの男の子は運命を受け入れるって口で言いながらも、どこか本音を隠してるような気がした、それにあの子のことずっと気にかけてた」

[メイン] ネフレン : 「気にかけてた…つまりアイラは、お節介を焼きたいと」
ふむふむ、と勝手に頷く

[メイン] アイラ : 「.......そうだね。そういうこと。」
「私にとっての幸せは、あの二人が幸せになることだから。」
これまでのうんうん捻り出すような言葉と違い、確固たる意思で応える

[メイン] ネフレン : 「私のかつての仲間にも、恋をした子はいた」
「その子は幸せそうだったから、それはきっと、良いことだと思う」

[メイン] アイギス : 「恋仲を成就させてあげたいわけでありますか。なるほどなー」

[メイン] アリエッタ : 「ネフレンちゃんの昔のお友達…気になるな…」

[メイン] ネフレン : 「でもアイラ。真の御標に背くことは…不幸を招くかもしれない」

[メイン] ネフレン : 「御標に従えば、幸福になる。背けば、どうなるかはわからない。それが世界の決まり」
「でも、あくまでわからないだけ。じゃあ、背いてなお幸せになるには…何が必要だと思う?」

[メイン] アイラ : 「う...やっぱりそうだよね...」

[メイン] アイラ : 「必要なもの...なんだろう?」

[メイン] ネフレン : 「幸福を自分で手に入れる、その意志…だと思う」

[メイン] ネフレン : 「従っていれば幸せになるのは、楽でいいこと。それに背いてでも欲しい幸せがあるなら。それはもう、自分の意志で立ち向かうしかない」

[メイン] ネフレン : 「だから、アイラ。その子の恋を応援したいなら…その子にその意志がないといけない」
「運命に立ち向かう意志が」

[メイン] ネフレン : 「あなたは、その子をそこまでして、応援できる?」

[メイン] アイラ : 「意志があるなら、勿論。私の存在意義は幸せを求める人に手を貸すこと...それだけだから」

[メイン] アイラ : 「でも...御標ってのに逆らえない限りはどうしようもない...私達が直接介入して、真の御標に従わせるしかないよね...」

[メイン] アイラ : 「どうすれば、あの子の想いや意志を行動に変えられると思う?」

[メイン] ネフレン : 「人は、他人に影響される生き物」
「アイラが見せればいいんじゃないかな。熱い意志と想いを」

[メイン] アイラ : 「そっかぁ.....じゃ、やるだけやってみよっか!」
「諦めるのは全部終わってからでいいし、まだ何も終わってなんてないもんね!」

[メイン] ネフレン : 「うん。まずは何よりも、歪みを戻そう」

[メイン] アリエッタ : ・歪んだ御標の直し方について
難易度15を感応で反応するわよ、来なさい

[メイン] アリエッタ : 2d6+5>=0[] 感応 (2D6+5>=0[]) > 6[2,4]+5 > 11

[メイン] アリエッタ : 財産4を…用いる!

[メイン] GM : OK

[メイン] system : [ アリエッタ ] 財産ポイント : 4 → 0

[メイン] GM : では……

[メイン] GM :  

[メイン] GM : ・歪んだ御標の直し方について
御標を歪ませた伽藍を無力化すれば、直ちに御標はあるべき姿に戻ることだろう。
では、その伽藍はどこにいるのか?そもそも、一体何なのか?
『深海のぬし』か?

[メイン] GM : 違う。

[メイン] GM : 『深海のぬし』であるならば、己の命が果てる結末そのものを変えることだろう。
或いは、稲の国の滅びを迎えさせることだろう。かの魔は、この『物語』には、関与をしていない。

[メイン] GM : では、誰が元の御標を書き換えたか?
この『幸せ』な結末に、誰が不平不満を持とうか。

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 歪みの根源は、あなたの『感応』によって察知される。

[メイン] GM : 其れは、近くにあった。
其れは、この街にいた。

[メイン] GM : アンデルセンだ。

[メイン] GM :  

[メイン] アリエッタ : アリエッタは幼いころに両親を失ってから相当の歳になるまで、獣に育てられてきた

[メイン] アリエッタ : それによって身に着けられたものも、身に着けられなかったものもいくつもある

[メイン] アリエッタ : その中でも、この稼業で生きて行くにあたって最も重要なもの

[メイン] アリエッタ : それは他者の感情を察することだ

[メイン] アリエッタ : 獣でさえ、だ。ましてや人間ならば

[メイン] アリエッタ : これは個人的な確信に過ぎず証拠はない

[メイン] アリエッタ : けれど、今までの付き合いならば…信じてはくれまいか?

[メイン] アリエッタ : 「あの…ね?私…この御標を改変した人に、心当たりが…あるの」
そう思って彼女は口を開いた

[メイン] ネフレン : 「そうなの?誰?」

[メイン] アイラ : 「分かるの!?誰っ誰っ!?」

[メイン] アイギス : 「何方でありますか?」

[メイン] アリエッタ : 「その…アンデルセンさんじゃないかな…って」
彼には受けた恩義もあり、言い出しにくいことではあった

[メイン] アイギス : 「……それは、貴方達が出会ったという、パン屋の少年の?」

[メイン] アイラ : 「...あっははー!なんなのその冗........談じゃ、ないんだ?」

[メイン] ネフレン : 「件の、あの子?」

[メイン] アリエッタ : 「うん…だってあの人、アイラの励ましには諦めたようなこと言ってるくせにそういう眼をしてなかったんだもん」

[メイン] アリエッタ : 「あれは…いずれ自分と彼女が結ばれるって信じてる目に…私には見えたよ」

[メイン] アイラ : 「だから...今は何もしなかったってこと?王子様が死んで...翠の目の子は助かるって...そう、決めたから」

[メイン] アリエッタ : 「もちろん確証はないんだけど…あれはただ黙って流される人には見えなかったっていうか…」

[メイン] アリエッタ : 「どちらかと言えば、私たちに近しい存在に見えたから…」

[メイン] アイラ : 「...思い返せば、その通りだね」

[メイン] アイギス : 「──その、パン工房はどちらに?」
かちりかちり、腕より給弾する音が室内に小さく響く。

[メイン] アイラ : 「意志...既に持ってたんだ」
「御標をねじ曲げるっていう...」

[メイン] ネフレン : 「なるほど、それが本当なら……御標に背いてでも、叶えたかったんだね」

[メイン] アリエッタ : 「うんとね…──っていうパン屋さん。人に聞きながら行ったら分かると思う…」
店のある方角を指差しながら

[メイン] アイギス : 「そして、彼の願いが王子を殺す。……ありがとうございます、アリエッタさん」
かちり。所作を終え、部屋を臨む。

[メイン] アイラ : 「ちょ、ちょっとアイギスちゃん!まだお話の途中だよ!」
狼狽しながらも後ろ手を掴み、引き止める

[メイン] アイギス : 「なぜですか? 私達の目的は『歪み』の解決。そして異形、並びに伽藍の討滅」

[メイン] アイギス : 「ならば、相手を知った以上、次にやるべき事は決まっている。違いますか?」

[メイン] アリエッタ : 「ううん、間違ってないよ。私たちがすべきことはそれ」

[メイン] アイラ : 「...そう、だね」
「何も間違ってない、私だってそうする」

[メイン] アリエッタ : 「でも、私はもう少し今回のことについてお話ししたいな…長い付き合いだし、お願い聞いてくれない…かな?」

[メイン] アイギス : 「……わかりました」

[メイン] アリエッタ : 「ありがと…アイギスちゃん」

[メイン] ネフレン : 「うん。そうだね。まだわからないことは多いし」

[メイン] ネフレン : 「まず第一に、アンデルセンの異形化の進行度について」

[メイン] ネフレン : 「2人は話していてどうだった?彼の心は”伽藍”と感じた?」

[メイン] ネフレン : 伽藍は、心まで異形に侵食されたもの
伽藍となり果ててしまえば、真の意味でコミュニケーションは取れなくなる

[メイン] アリエッタ : 「ううん。あの人は…お酒を飲もうとしている私たちを…真剣に心配してたよ」

[メイン] アイラ : 「どうだろうね、大人だーって言い張っても聞き入れてくれなかったし」

[メイン] アイラ : 「あれもある意味、自分が決めた意志を曲げないって感じで私が子供って決めつけてたのかな」

[メイン] アイギス : 「……つまり、お二人の目には『人』に見えたと?」

[メイン] アリエッタ : 「私の目には…まだ『人』ってところかな…」

[メイン] アリエッタ : 「『伽藍』か『紡ぎ手』には、遠からずとは思ったけれど…」

[メイン] アイラ : 「今の考えだけを言うなら、
人の欲を持ちつつ、固まった価値観をもつある伽羅という存在に近づいてる...って感じかな」

[メイン] ネフレン : 「……なるほど。正直、会ったことのない私には判別はつかないから、助かる」

[メイン] ネフレン : 伽藍とは、その名の通り心を失くすことだ
だから、本質的に他者を理解することも共感することもできず、エゴの赴くままに動く

[メイン] ネフレン : 「知っての通り、伽藍になったのならもう手遅れ。心がない人に、生きる意志は宿らないから」

[メイン] アリエッタ : 「そうだよね…私だって…手遅れなら、わかってるよ。勿論」

[メイン] アイギス : 「はい、伽藍である場合は会話であろうが、成立しているように感じても、それは一方的なものに過ぎません」

[メイン] ネフレン : 「逆に言えば、伽藍じゃないのなら…異形化が解ける可能性は残されている」

[メイン] アイラ : 「...でも、さ、」
「御標の改変って...伽羅の力なしに出来るものなの?」

[メイン] アイギス : 「"異形"の深度にもよりますが、答えとしては可能です」

[メイン] アイラ : 「じゃあまだ間に合うのかな...」
と呟いた所でふと考える

[メイン] ネフレン : 「そう。今、彼が伽藍かどうかを確かめる術は、言ってしまえばあなたたち2人の勘にかかってる」

[メイン] アイラ : 間に合って、どうするの?アンデルセンにとって幸せじゃないからこそ、ねじ曲げた過去に戻したとて
それは果たして、幸せ?

[メイン] アリエッタ : 「私は…まだ、彼はやり直せる所にいると思う…」

[メイン] アリエッタ : 「ううん、思うじゃなくて…信じたい…」

[メイン] ネフレン : 「………わかった。私はアリエッタの感じたことを信じる」

[メイン] アイギス : 「……『伽藍』は撃滅するしかない。ですが、お二人の信じる彼がまだ『人』であるならば私は護りたい」
「先程は出過ぎた真似を、すみませんでした」

[メイン] アリエッタ : 「ありがとう…でもね、アイギスちゃんは…アイギスちゃんとして人を護ろうとしたんだから、出過ぎた真似じゃないよ…」

[メイン] アリエッタ : 「みんなで話し合って…歩むべき道を相談しながら行けばいいじゃない、私たちには御標なんてないんだからさ…」

[メイン] アイギス : 「……そうですね、ありがとうございます。その為に、私達4人なのだから」

[メイン] ネフレン : 「そう。話し合い。話し合いが大事」
「まず、皆がどうしたいか確認するために、状況を整理する」

[メイン] ネフレン : 「疑問点その1は、アンデルセンの異形の進行度」
「これは、まだ伽藍にないとして…」

[メイン] ネフレン : 「その2。彼の目的。恋を成就したいなら、書き換え方も他にあったはず」

[メイン] ネフレン : 「異形としての彼の心が暴走している結果、王子への怒りがこういった形で芽を出したのか。それとも、元々王子殺害も目的なのか」

[メイン] ネフレン : 「…こればっかりは、直接アンデルセンと接して問いたださないとわからないかもだけど」

[メイン] アリエッタ : 「…私は、身勝手さから出ただけじゃないかなって思う…というよりも、他の人の幸せを考える余裕がなかったから…とか」

[メイン] アリエッタ : 「だってさ…エリーゼさんと結婚しても、魔物の襲撃が続く国で幸せに暮らすっていうのは…難しいもん」

[メイン] アイギス : 「自分の幸せと、自身の考えるエリーゼさんの幸せの為に、結果的に王子の死を願ってしまった、と」

[メイン] アリエッタ : 「うん…。元々の国の状況からして…二人が幸せになるには、『王子とエリーゼさんの関係性』と『海のぬし』の両方が除きたかっただろうし…順当な改変だと思うな…」

[メイン] アイラ : 「歪みから発生した結果的な物とはいえこの雨...全員が不幸な気分になってると思うと...私はさっきみたいな楽観的には居られないかもなぁ」

[メイン] アリエッタ : 「そうだね…どうせ、猶予はもう今日しか無いんだもん、今日中にどうにか出来なかったら…死んでもらうしかないのはわかってるよ」

[メイン] ネフレン : 「なるほど。
 彼が恋を叶えたいがためだけに暴れているのなら。それなら、私がどうしたいかは答えが出せる」

[メイン] アリエッタ : 「ネフレンちゃんは…どうしたいの?」

[メイン] ネフレン : 「私は、運命に抗う人は嫌いじゃない」
「それが恋故なら…なおさら」

[メイン] アリエッタ : 「じゃあ…!」
喜色に満ちた笑みで駆け寄り、ネフレンの両肩を掴む

[メイン] ネフレン : 「…でも。大事な点がある」
「彼にとっては、今の御標が最も確実に恋を叶えられるもので。私たちにとっては、戻さなくちゃいけないもの」

[メイン] アイギス : 「……はい、先程アイラさんが言った通り。既にこの雨は多くの人を不幸にしている。戻さなくては、王子の死と、それ以上の不幸も続くでしょう」

[メイン] ネフレン : 「異形化は解ける可能性がある。だけど、それは異形であることに固執していたらできない」
異形化は、異形を倒すことで解除された例が過去にある。
しかし、問題は全てそうなったわけではないことだ。異形から戻りたいという意志が、恐らく必要なのだ。

[メイン] アリエッタ : 「御標を戻すことが一番大事なのは…わかってるよ…それは絶対にしなきゃダメ」

[メイン] アイラ : 「.....御標を戻す...アンデルセンにとっての幸せも掴む...両方出来る手段...かあ」

[メイン] ネフレン : 「異形であることが恋が叶う道ならば、彼は異形であり続けようとするのではないか」
「それが、私の不安」

[メイン] アリエッタ : 「アリエッタも不安だし…結局は殺さなくちゃいけないかもとは…思ってる…」

[メイン] アリエッタ : 「でも彼に…自分の良心に沿った…本当の幸せを掴む方法を考えてほしい…」

[メイン] アリエッタ : 「だって…だって!あの人が王子様を殺して!本当にエリーゼさんと向き合える人だとはアリエッタには思えないもん!」

[メイン] アイラ : 「じゃあさじゃあさ...変なことかもしれないけど...言ってみていい?」

[メイン] アイギス : 「なんでしょうか、アイラさん」

[メイン] アイラ : 「アンデルセンが...王子様になるのはどうかな...って」

[メイン] アイラ : 「ほら!王子様ーってかっこいい人!みたいな意味合いもあるじゃない?アンデルセンが直接深海の主を倒してエリーゼちゃんを助ければ王子様に!...なんちゃって...」

[メイン] アイラ : 「へ、変だよね...忘れてください」
言葉が最後になるにつれか細い声になり、最終的に謝罪

[メイン] アイギス : 「……なるほど。しかしですが、アンデルセンさんは異形という仮定があった上でも、元はパン工房の一青年に過ぎません」

[メイン] アイギス : 「深海のぬしを倒す程の戦力が望める可能性は薄いと思わざるを得ません」

[メイン] アイラ : 「そこはほら!皆で協力してさ!あの王子様も優しい人なんでしょ?事情を話して...」

[メイン] アイラ : 「って...単独で向かうんだよね...やっぱりダメかぁ〜...」

[メイン] ネフレン : 「ううん。面白い案だと思う。御標の解釈がわかれることは割とあることだし」

[メイン] アリエッタ : 「じゃあ…御標になんとか添わせる形で…?」
私たちは頑張ればいいのかなぁ

[メイン] ネフレン : 「ただ、これにはまずアンデルセンの説得が必要になる」
「そして、そんなことをせずに、アンデルセンを倒せば確実に幸福は訪れる」

[メイン] ネフレン : 「……私は、ギリギリまで可能性を模索したい」
恋も知らずに死んでいった仲間を、恋を知って最後まで走り抜けた仲間を知っているからこそ

[メイン] ネフレン : 「あなたたちは、どう思う?」

[メイン] アイギス : 「……もし、可能性があるならば、協力させて頂く存じます」

[メイン] アリエッタ : 「私は…御標に潰される人は見たくない…だから、最後まで諦めたくないな…」
御標により、知己のことごとくが死んでいったことを思いながら

[メイン] アイラ : 「当然、最後までやるよ!」
「諦めるのは...できることが無くなってからでも間に合うけど、諦めないでいられるのはこの瞬間だけかもしれないんだから!」

[メイン] アイラ : 私はもう、諦めたけれど、まだ可能性の芽があるならそれを摘み取りたくは無い

[メイン] アイラ : 希望を紡ぐことこそが、それだけが、私のすべきことだから

[メイン] アイギス : どんなに細い糸であろうと、束ねればきっと。通し紡ぎ『人』を守れるのだと。

[メイン] ネフレン : 「……ありがとう。やっぱり、皆と仲間で良かった」

[メイン] ネフレン : 「じゃあまずは…」
時計を見る。時間は残り少なそうだ

[メイン] ネフレン : 「アンデルセンに、会いに行こう」
皆を幸せにできるのか、そこで決まる

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : middle『愛』 登場:任意

[雑談] system : [ ネフレン ] 登場回数 : 3 → 4

[メイン] system : [ アイラ ] 登場回数 : 4 → 5

[メイン] system : [ アイギス ] 登場回数 : 3 → 4

[メイン] system : [ アリエッタ ] 登場回数 : 4 → 5

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 暴雨と、そして雷鳴の中、工房へと向かうも……。

[メイン] GM : もぬけの殻であった。暖炉の中にくべられた薪は、煤と化していた。

[メイン] GM : すると─────後方で白い馬が引く馬車が通る。

[メイン] GM : 窓に見ゆるは……。

[メイン] レオンハルト : ─────神妙な表情を浮かべる王子と。

[メイン] エリーゼ : 工房で見た、明るい顔を振り撒いていた彼女とは異なる……暗い表情のエリーゼであった。

[メイン] GM : 蹄が濡れた地を蹴り、走り去って行く。
─────国の外へ……『海』へと、向かっていく。

[メイン] GM : 『御標』をなぞる為。

[メイン] GM : 神様から賜った幸せの為に。
待っている明るい未来を、信じて……。

[メイン] アイギス :  

[メイン] アイギス : そうして、私達4人は工房へ立ち入らんと宿屋より歩を進める。
そして、その道前には遥か彼方、海へと繋がるような轍が残されており。

[メイン] アイギス : 雷鳴と大雨の中、それらは比較的新しく見える。

[メイン] アイギス : その上、暖炉の灯も消え、薄暗闇が工房の窓から覗ける。

[メイン] アイギス : 「……ここ、でありますか?」

[メイン] アイラ : 「うん、ここ!だけど...」
無い。明かりも、パンの香りも、人影も
何一つ

[メイン] ネフレン : 「もぬけの殻…」

[メイン] アリエッタ : 「うーん…別のところ…って言ったって私たちにはわかんないし…」

[メイン] アリエッタ : 「とりあえずこの工房を…調べてみる…?」

[メイン] アイギス : 「そうですね。私達の探れる唯一の手掛かりならば──」
窓を警戒し覗くも──依然、人気は無く。

[メイン] ネフレン : 「うん。彼が考えていたことは、知っておいた方がいい」

[メイン] アイラ : 「四の五の言ってられる状況でもないもんね...!ということで...」

[メイン] アイラ : 「お邪魔しまーす!」
と勢いよくドアを蹴破る

[メイン] ネフレン : 「お邪魔します」
後から続いて入る

[メイン] アリエッタ : 「お邪魔しまーす…」
こそこそ

[メイン] アイギス : 「ダイナミックお邪魔しますであります」
蹴り破られた入口に飛び込みクリアリングする。

[メイン] アイギス : 「……安全のようです」

[メイン] アリエッタ : 「頼りになる…!」

[メイン] アイラ : 「何処かに隠れてる...って訳でもないみたいだね〜?
アンデルセンもエリーゼちゃんもどこに行ったのかなぁ」

[メイン] アイギス : 「……先程、この工房に踏み入る前の道。暗闇や大雨で見辛くはなっていましたが、海方面へと続く轍がありました」

[メイン] アイギス : 「もしかしたら、ですが。事態は既に動き始めているのかもしれません」

[メイン] アリエッタ : 「もう…猶予はあんまり無いんだね…」

[メイン] ネフレン : 「じゃあ急がないとだ」

[メイン] アイラ : 「だね、早くしないと御標の内容通りになっちゃう」

[メイン] アリエッタ : 「でももう夜遅いし…もしかしたら寝ちゃったのかもしれないよ…?」

[メイン] アリエッタ : そう言いながら、端から工房のドアを開け放していく

[メイン] アイギス : 「……しかし、彼の心を救うともなれば。その情報が収められているのは恐らく、この工房に他なりません」

[メイン] ネフレン : 「うん……何かないか…」
といいつつ本好きの習性で本棚を漁っていく

[メイン] GM : すると、古い日誌が見つかる。
アンデルセンのものだ。

[メイン] ネフレン : 「ん、これは…」

[メイン] ネフレン : 開いてパラパラと目を通す

[メイン] GM :  

[メイン] GM : ─────それは、この町にやってきた男……アンデルセンの、生きてきた道が書き連なっていた。
年季の入った日誌で、最初の方の頁は、あどけない、汚い字で書かれていた。

[メイン] GM : 『へんなおんなにひろわれた』

[メイン] GM : 『きょうからここですむことになった』

[メイン] GM : 『おれはおぼえがわるい だからここにおしえられたことをかく』

[メイン] GM : ─────内容を読み進めて行くと、どうやら少年は……『捨て子』であったそうだ。
両親の顔も知らず、ある日、エリーゼと出会い、このパン工房で働き、暮らしていくことになったそうだ。

[メイン] GM : 『おなじさぎょうばっかりだ』

[メイン] GM : 『つかれる ちっともおもしろくもない』

[メイン] GM : 『だというのに へんなおんなはたのしそうにしている』

[メイン] GM : 『へんなやつだ』

[メイン] GM : そんな内容が、しばらく続いていく。
しかし、日誌には、おそらくはエリーゼに教えられてきたコツが、たどたどしい字で、一つひとつ丁寧に書かれていた。

[メイン] GM : パン生地の捏ね方に、焼き加減の調整。
素材の選び方に、接客のやり方まで、丁寧に書かれてあった。

[メイン] GM : 頁を捲ると、さらにこんなことが書かれていた。

[メイン] GM : 『えりーぜのやつが、おれにぱんをつくった』

[メイン] GM : 『みせでうってない、おりじなる?のぱんらしい』

[メイン] GM : 『まずかった』

[メイン] GM : 『……でも、わるくなかったようなきがした』

[メイン] GM : ……徐々に、少年は心を開かせていったらしい。

さらに頁を進ませていく。情緒も、教養も育まれていき、字も整っていく。

[メイン] GM : 『エリーゼの奴、また新しいパンを作ったらしい』

[メイン] GM : 『一体どこからそんな発想が出てくるのかってくらいの代物が出てくる』

[メイン] GM : 『どれも売り物にはならないが、まぁ』

[メイン] GM : 『今日みたいに、楽しそうに俺に見せに来る日が、どうやら俺は心地良いと思うようになっているらしい』

[メイン] GM : 上の文章は、ペンで上からグチャグチャに掻き消した跡があった。

[メイン] GM : さらに進めていく。

[メイン] GM : 日常の事柄がいくつも書かれていた。店の経営にも関わっているようだ。
充足した日々を送っていたことが伺い知れる。

[メイン] GM : ただやはり、目立つのは……エリーゼに関することであった。
明らかに、彼女に関する記述が、多く散見した。

[メイン] GM : そして、とある頁で……。

[メイン] GM : 『お似合いだと思う』

[メイン] GM : それだけ書かれていた。
日付も、何も無く。
そして……そこで、日誌は終わっていた。

[メイン] ネフレン : 「……ふむ」
日誌に目を通すと、パタンと畳んで

[メイン] ネフレン : 「みんな、アンデルセンの日誌があった」
と、内容をかいつまんで伝える

[メイン] アリエッタ : 「ほんと…!?内容は…!」
あちこちのドアを開放して回っていたが、その声に駆けつけ

[メイン] アイギス : 「この最後は、押し殺した様な……一文ですね」

[メイン] アリエッタ : 「……」

[メイン] ネフレン : 「彼は、純粋な気持ちでエリーゼを好いていて」
「教養を付ける前に孤児だった彼には、その前にエリーゼの眼のことを知る機会はなかった」

[メイン] アイラ : あの二人はお似合いだと思う?
それとも...俺の方がお似合いだと思う?
アンデルセンはどっちを思いながら...最後に書き残したんだろう

[メイン] アリエッタ : 「早く知っていたとしても…どうなるってことじゃなかったかもしれないけど…」

[メイン] アイギス : 「……そうして、彼女と王子の結婚を知り、異形化してしまった」
「心に軋轢を生む者は、虚無に魅入られやすい傾向があります」

[メイン] アリエッタ : 「長い時間の中で…ゆっくり心をすりつぶされていったんだろうね…」

[メイン] アイギス : 「……彼は、幸せになりたかったのでしょうか」

[メイン] ネフレン : 「わからない」
「でも、何もなかった彼にとっての幸せは、エリーゼだけだったのかもしれない」

[メイン] アリエッタ : 「……それは…彼に会って聞かなくっちゃいけない…んじゃないかな…?」

[メイン] アリエッタ : 「だって…妄執に囚われてるんじゃなくって、幸せになりたくてもがいてるなら…私たちにも出来ることが」

[メイン] アイギス : 「……正しい御標で、不幸になる人がいるというのなら。御標は何のためにあるというのでしょうか」

[メイン] アイギス : 「……そうですね、考えても始まりません。事態は一刻を争います」

[メイン] アイラ : 「うん、結局私たちのやることは変わらないよ」
「御標をひっくり返して、みんなを幸せにするんだ」

[メイン] ネフレン : 「そうだね」
「知りたかったことはおおよそ知ることができた。本人を探し出そう」

[メイン] アイラ : 「そうだね...っていうか車で向かったんでしょ?急いだ方がいいんじゃ.....!?」

[メイン] アリエッタ : 「急がなきゃ…!」

[メイン] ネフレン : 「うん。急ごう」
そう言うと、妖精の羽を広げる

[メイン] アイギス : 「馬車なら……今から徒歩では難しいでしょうね」
きぃん、と甲高い駆動音が鳴り始める。

[メイン] ネフレン : 「アリエッタは私が抱えるから、アイギスはアイラをお願い」

[メイン] アイギス : 「了解であります! しっかり掴まっていてください!」

[メイン] アリエッタ : 「うわ…!ありがとうネフレンちゃん…!」

[メイン] アイラ : 「おっけー!」ミシミシ...

[メイン] アイギス : 「このぐらい平気であります。私の最大積載量は300kgでありますから!」
どんっ、っと地面を叩き跳躍する!

[メイン] ネフレン : それに続くように、雨空へと飛び立つ

[メイン] GM : ─────雨粒があなた達を激しく打ち付ける。
激しく変わりゆく景色は、街並みから、草原、次第に林、森へと変わっていく。

[メイン] GM : 残された蹄と車輪の跡を追っていくと……。

[メイン] GM : 磯の香が、鼻腔を通り抜けていく。

[メイン] GM : 遠く、暗雲立ち込める空の下で波打つ、黒色の海があった。

[メイン] GM : そして……浜辺には。

[メイン] レオンハルト : 金髪碧眼の王子と。

[メイン] エリーゼ : 翠色の瞳の少女が、目を合わせ、何か会話をしていた。

[メイン] エリーゼ : 互いに、真剣な表情で、眉を顰めていた。
決して、明るい会話ではないことは、この距離でも察することだろう。

[メイン] レオンハルト : その内容は、距離もあり、何も聞こえない。
ただ、片方が何かを喋り、片方が頷く、といった動作は、暴風雨の中でも僅かに見えることだろう。

[メイン] GM : そして……。

[メイン] GM : 浜辺より、少し離れた位置の、木々に覆われた土地。

[メイン] GM : あなた達が向かう道の、その途中で。

[メイン] アンデルセン : 「…………………」

[メイン] アンデルセン : 茶髪の青年が、髪を暴風に揺らし、ただ佇む。
……そんな背中が、見えるだろう。

[メイン] ネフレン : 「…いた」
降下しつつ、アンデルセンと王子たちを交互に見やる

[メイン] アイギス : すっと、出来るだけ音を立てずに衝撃を吸収し。

[メイン] アイギス : 「……はい、こちらからも確認できたであります」

[メイン] アイラ : 「あれだ...あそこの影に隠れてる...監視してるのかな」

[メイン] アリエッタ : 「は、話しかけづらい雰囲気…」

[メイン] アイギス : 「──今はまだ、異形化は姿までは及んでいないようですね」

[メイン] GM : ─────遠く、王子と少女は、手を繋いだ。

[メイン] GM : そして、荒波を立たせる海へと、臨んでいった。

[メイン] アンデルセン : なお、青年は……不動。

[メイン] アンデルセン : 表情は、あなた達からの位置では、見えない。

[メイン] アイラ : 「うわわ...どうしよう!?アンデルセンとお話しなきゃいけないし王子様も死ぬ前に助けてあげなきゃいけないし...!」

[メイン] アイギス : 「まったく、人の形を保ったままの『伽藍』などありふれたもので指標にはなりませんが。……いかがしますか?」

[メイン] アリエッタ : 「御標の内容が攫ってから相打ちなら…まだ、まだほんの少しだけ猶予は…ないかな?」

[メイン] ネフレン : 「……うん。それに王子は、本来の御標では深海のぬしに勝てるくらい強い。先にアンデルセンを対処しよう」

[メイン] アイギス : 「了解であります」

[メイン] アリエッタ : 「じゃあ…行こう…!」
こちらに背を向けたアンデルセンの方へ歩みだす

[メイン] アリエッタ : そして数歩の距離まで迫り、背中越しに声を掛ける
「アンデルセン…さん…?」

[メイン] アンデルセン : 「…………………」

[メイン] アンデルセン : 聞き覚えのある声に対しても、青年は、動かなかった。

[メイン] アンデルセン : ……虚しい背を、ただ見せるだけだった。

[メイン] アリエッタ : 「見送るしかない身は…辛いよね…」

[メイン] アリエッタ : その背にいきなり糾弾の声を投げかけるという真似は、時間の猶予が無かったとしても出来なかった

[メイン] アンデルセン : ─────ゆっくりと、振り返る。
冷たい、雨に濡らされた横顔が、アリエッタへと向けられる。

[メイン] アンデルセン : その眼は、『虚無』そのものだった。

[メイン] アンデルセン : 光が、何一つとしていない。

[メイン] アンデルセン : あるとすれば、『諦念』、ただそれだけ。

[メイン] アンデルセン : 「分かっていたことだ」

[メイン] アンデルセン : 「そうなって当たり前なことが、起こっているだけ」

[メイン] アンデルセン : 「誰も不思議に思うことなんてない」

[メイン] アンデルセン : 「パン生地を捏ね、焼けば膨らむのと同じ、自然の摂理ってやつだろ」

[メイン] アリエッタ : 「……うそつき」

[メイン] アリエッタ : 「ほんとは…納得なんてしてないくせに…」

[メイン] アンデルセン : 「……………………」

[メイン] アンデルセン : 男は、黙する。仏頂面などではない、無機質な顔立ちで。

[メイン] アイラ : 「納得してないから、出来なかったからここまで足掻いてたんでしょ?」
「今の私たちみたいにさ」

[メイン] アンデルセン : 「………」
癖。頭をぼりぼりと掻く。眉を少し、潜めたまま。

[メイン] アイギス : 「アンデルセンさん。はじめまして。私はアイギス、この二人の親友です」
「貴方に会ったら聞きたい事がありました」

[メイン] アイギス : 「あなたは、幸せになりたかったのですか?」

[メイン] アンデルセン : その問いに、男は……ただ、虚しい表情を浮かべた。

[メイン] ネフレン : 「ずっと黙って…諦めるの? ここまでやったのに」
まずい。今の彼は虚無だ。このままでは…

[メイン] アイギス : 「……私は、あなたが作ったパンを食べた時、幸せを感じました」

[メイン] アンデルセン : ─────ゆっくりと、男は……あなた達へと、真正面で振り向く。

[メイン] アンデルセン : 男の顔の半分は、覆われていた。

[メイン] アンデルセン : 黒曜石の様な、硬く尖った、鬼の様な面が。

[メイン] アイラ : 「っ...!それ...!」
一目で解る、異形と化しつつある証

[メイン] アイギス : 「ッ!?」
反射的に飛び退き、銃口たる指を向けてしまう。

[メイン] アイギス : それに、セーフティは掛かっていなかった。

[メイン] アリエッタ : 「…っ!」
数歩下がり、回避行動を取れるよう重心を下げる

[メイン] ネフレン : 「……」
臆することなく、剣を抜く

[メイン] アンデルセン : 「ありがとうよ、変わった旅人ども」
目の光こそ失われいたが、それでも─────男は、微笑んだ。

[メイン] アンデルセン : 「俺は、どうなりたかったんだろうな」

[メイン] アンデルセン : 「分からねぇや、俺にも」

[メイン] アンデルセン : 「結局、自分が思ってることと違うことしてやがる」

[メイン] アンデルセン : 「─────アンタらが、終わらせてくれるのなら」

[メイン] アンデルセン : 「助かるよ」

[メイン] アンデルセン : アンデルセンの体に、禍々しい藤色の魔力が溢れる。

[メイン] アイラ : 「まだ...話は終わってない!」
「貴方が諦めてても、私たちはまだ何も諦めてない!!」
これ以上異形化が進んでも、先は深い暗闇
でもまだ、間に合うはず​─────!

[メイン] アイギス : 私──いいや、"私"は今、彼を『人』ではないと、判断した。

[メイン] アイギス : 「しかし、それでもまだ、未来を紡げるというのなら──っ!」

[メイン] ネフレン : 「違う。”今”のあなたに諦める権利はない」
「あなたが諦めることを許されるのは、御標を正したその後」

[メイン] ネフレン : 「諦めないために勝手に人の運命を弄って、それでいて諦めるなんて道理は通らない」

[メイン] ネフレン : 「まずは、あなたの心の虚無を打ち砕く」
「そのために、私たちはいるのだから」
剣を構えて、鬼のような仮面を被った方の目を見つめる

[メイン] アンデルセン : 臨戦態勢を迎えるあなた達。
そして眼前には、鬼を宿す青年。
どこまでも飲み込み、奥の果てが無い、真っ黒な瞳が……。

[メイン] アンデルセン : あなた達の姿を、捉える。

[メイン] アリエッタ : 「私は…私のことを幸せにしてくれない御標なんていらないって思ってるけど…」

[メイン] アイギス : 「貴方自身を覆うその仮面、私が──私達が、撃ち砕きます」

[メイン] アリエッタ : 「でも…!貴方の改変した御標はみんなを不幸にするだけだもん!全部アリエッタが壊す!」

[メイン] アイラ : 「ずっとあなたは大事な部分をはぐらかして、黙ってきた」

[メイン] アイラ : 「全力でぶつかるから、あなたの本音を聞かせて」
「貴方の、意志を見せて!」

[メイン] アンデルセン : 突風に、前髪は揺れる。

……眉間に、皴が寄せられる。

─────あなた達の言葉は、青年の石化した心に……。

『熱』を与えた。

[メイン] アンデルセン : 諦念の、真っ黒で、冷たい海の中……。

『もうどうだっていい』と割り切っていた青年の想いは。

見栄っ張りは、虚構は。

[メイン] アンデルセン : 『牙』となって、露わとなる。

[メイン] アンデルセン : 「─────分かったみてぇなこと言ってんじゃねぇ」

[メイン] アンデルセン : 幕は上がる。

[メイン] アンデルセン : これより始まるは……『どうしようもない』ことに対する。

[メイン] アンデルセン : 八つ当たり。

[メイン] アンデルセン :  

[メイン] GM : セットアッププロセス

[メイン] アリエッタ : なにも

[メイン] アイギス : なにも

[メイン] アイラ : 何かあった気がする

[メイン] アリエッタ :

[メイン] ネフレン : なにも

[メイン] アイギス : !!

[メイン] アイラ : 気の所為濃厚に

[メイン] GM : ゾ!?

[メイン] アリエッタ : 🌈

[メイン] アイギス : ゾッ!?!?

[メイン] アイラ : 笑ってくれ(^^)

[メイン] アイギス : (^^)

[メイン] GM : (^^)
では、イニシアチブ順に行動を……の前に

[メイン] アイラ :

[メイン] アリエッタ : 来るか…加速する刻

[メイン] アンデルセン : 《瞬速行動》

[メイン] ネフレン : かそときだァ~!

[メイン] アンデルセン : アンデルセンの手番

[メイン] アンデルセン : さらにイニシアチブで発動

[メイン] アンデルセン : 《潜在覚醒》

[メイン] アンデルセン : 青年の奥に眠っていた、混血の魔が騒ぎ始める。

[メイン] アンデルセン : 術攻撃を行う
対象(範囲)で、PC全員が攻撃対象

[メイン] アンデルセン : 《歪んだ幸運》

[メイン] アンデルセン : 3d6+5 術攻撃命中判定 (3D6+5) > 10[2,2,6]+5 > 15

[メイン] ネフレン : 2d6+4>=15[] 抵抗値 (2D6+4>=15[]) > 7[3,4]+4 > 11 > 失敗

[メイン] アリエッタ : 2d6+7>=0[] 抵抗値 (2D6+7>=0[]) > 10[4,6]+7 > 17

[メイン] アイギス : 2d6+4>=15 抵抗値 (2D6+4>=15) > 9[3,6]+4 > 13 > 失敗

[メイン] アイラ : 2d6+5>=15[] 抵抗値 (2D6+5>=15[]) > 4[1,3]+5 > 9 > 失敗

[メイン] アンデルセン : アリエッタは回避成功

[メイン] アリエッタ : わぁい

[メイン] アンデルセン : 6d6 術ダメージ (6D6) > 23[1,3,4,4,5,6] > 23

[メイン] アイギス : 🌈

[メイン] system : [ アイギス ] HP : 23 → 3

[メイン] ネフレン : 《完全否定》/ダメージロール/自身/なし/剥離値+3/受ける実ダメージを0にする。付随する不利な効果も受けない。

[メイン] system : [ ネフレン ] 剥離値 : 0 → 3

[メイン] system : [ アイラ ] HP : 25 → 2

[メイン] アンデルセン : とりあえずじゃあ次……アリエッタの手番

[メイン] アリエッタ : むう…放心で達成-5の方が強い気もするけどアイギスちゃん回復してカバーできるようにした方がいい気もする…

[メイン] アリエッタ : ちょっと待って…

[メイン] ネフレン : あ、その前にイニシアチブでちょっと動いていい?

[メイン] アリエッタ : いいよ~!

[メイン] ネフレン : うわ!

[メイン] ネフレン : 《ハネモノ》/其達/1/-/イニシアチブ/自動成功/なし/自身/なし/1MP/シーン中飛行状態になる。飛行状態の間【行動値】+[Lv*2]。飛行状態の解除はマイナーを使用する。

[メイン] ネフレン : 飛んでアンデルセンより早くなる

[メイン] system : [ ネフレン ] MP : 15 → 14

[メイン] アンデルセン : じゃあネフレンの手番

[メイン] ネフレン : いや…アリエッタよりは遅いね

[メイン] アンデルセン : 🌈

[メイン] アリエッタ : LVx2で+6して16まで行くんでは…?

[メイン] ネフレン : ハネモノのレベルが1でそのレベル×2
DXのエフェクトと一緒

[メイン] アリエッタ : なるほどな

[メイン] アンデルセン : ああ。
というわけでアリエッタの手番

[メイン] アリエッタ : カバーアップは…回避判定なしの確定被ダメだよね…?

[メイン] アリエッタ : 回避判定で振り直し付与する意味ねえしなァ~~~~~~~~

[メイン] アリエッタ : 石食って1d6回復…

[メイン] アリエッタ : ボスデータとか…ないのん?

[メイン] アリエッタ : 物理攻撃でどんくらい来そうか分かると…

[メイン] アンデルセン : そこはまぁ

[メイン] アンデルセン : 俺を信じて、PCがやりそうな行動を取ろう

[メイン] アリエッタ : わかった
信じる

[メイン] アリエッタ : 「私は…まだ諦めてない…!」

[メイン] アリエッタ : 「王子様も…エリーゼさんも…アンデルセンさんも幸せになれるような道がまだ!選べるって!」

[メイン] アリエッタ : 《頼もしき友人》/知らん/1/術/メジャー/術操作/対決/単体/30/4MP/術2d6+2 放心付与

[メイン] アリエッタ : 2d6+7>=0[] 術操値 これ? (2D6+7>=0[]) > 6[2,4]+7 > 13

[メイン] アンデルセン : あってるあってる

[メイン] system : [ アリエッタ ] MP : 18 → 14

[メイン] アンデルセン : 回避は、じゃあエニー7使う

[メイン] アリエッタ : つよそう

[メイン] アンデルセン : ずっと俺の回避系の値は、10

[メイン] アンデルセン : なのでヒットでいい

[メイン] アリエッタ : わぁい

[メイン] アンデルセン : 2d6+2のダメージになるんじゃないかな?多分

[メイン] アリエッタ : …?
普通に2d6+2ダメージ?

[メイン] アリエッタ : おお

[メイン] アリエッタ : ありがとう!

[メイン] アリエッタ : 2d6+2 (2D6+2) > 7[2,5]+2 > 9

[メイン] アリエッタ : 系統としては近いのだろうか?
黒く歪んだ球体が異形化を始めたアンデルセンの肉体を飲み込まんとする

[メイン] system : [ アンデルセン ] HP : 0 → -9

[メイン] アリエッタ : それは、押し潰さんとするのではなく…御標に苦しむ同胞と、自身の思いを分かち合いたいという童子らしい思念に満ち溢れており

[メイン] アリエッタ : アンデルセンの脳へとアリエッタの感情を叩き込んだ

[メイン] アンデルセン : 「……!?」

[メイン] アンデルセン : 動揺が走っているようだ。

[メイン] アンデルセン : 次、ネフレンの手番

[メイン] ネフレン : マイナーで戦闘移動、アンデルセンとエンゲージ

[メイン] ネフレン : 《無双の一撃》/戦人/1/-/メジャー/【命中値】/対決/単体/武器/3MP/対象に物理攻撃を行う。ダメージロールに+【肉体】。

[メイン] ネフレン : 《憤怒の一撃》/ダメージロール/自身/なし/剥離値+3/ダメージロール+8d6。このダメージは装備品や特技で減少できない。

逸脱能力も使おう

[メイン] アンデルセン : まずいつよい

[メイン] system : [ ネフレン ] 剥離値 : 3 → 6

[メイン] system : [ ネフレン ] MP : 14 → 11

[メイン] ネフレン : OT 兆候表 剥離値が6を超えたので 兆候表(5) > 【放心】 あなたはバッドステータスの[放心]を受ける。

[メイン] ネフレン : うゆ…

[メイン] アンデルセン : (^^)……

[メイン] アンデルセン : ままままぁ俺の回避は5だから……

[メイン] アイラ : (^^)...

[メイン] アンデルセン : あたるで、しょう

[メイン] アイギス : (^^)...

[メイン] アリエッタ : (^^)...

[メイン] アリエッタ : なにも

[メイン] ネフレン : あ、兆候表振るのは処理が終わったららしい
今は放心なしで命中振れる

[メイン] アンデルセン : 良かったなァ!

[メイン] アリエッタ : 良かったなァ…!

[メイン] ネフレン : 2d6+10>=0[] というわけで命中 (2D6+10>=0[]) > 8[2,6]+10 > 18

[メイン] ネフレン : 10以上なのでヒットで

[メイン] ネフレン : 1d6+1d6+5+14+8d6 斬ダメージ (1D6+1D6+5+14+8D6) > 5[5]+5[5]+5+14+22[1,1,1,2,2,4,5,6] > 51

[メイン] アンデルセン : つえええ!

[メイン] system : [ アンデルセン ] HP : -9 → -60

[メイン] ネフレン : 剣を構えると、そのまま飛び出し空中で加速

[メイン] ネフレン : 勢いそのままに、仮面へと刃を突き立てる

[メイン] ネフレン : 「こんなまやかしに囚われないで」
「あなたの、本当の想いを思い出して…!」

[メイン] アンデルセン : 「─────ッッ!!?」

[メイン] アンデルセン : 攻撃に大きく仰け反る。黒曜石の仮面に亀裂が入り、破片が飛び散る。

[メイン] アンデルセン : アイラの手番

[メイン] アイラ : おお

[メイン] アイラ : 「これ、が...貴方の全力の気持ちなんだね...!」
身体中を傷だらけにしながらも、一切を気にすることなく立ち上がる

[メイン] アイラ : 「次は...私の想い、受け止めてみてッ!」
大地を踏み、一瞬のうちに駆け出し肉薄する

[メイン] アイラ : マイナープロセスで移動

[メイン] アイラ : 身軽な体で即座に接近し

[メイン] アイラ : 『顕現せよ!天楼破断剣!!』

[メイン] アイラ : 《無双の一撃》/メジャーアクション/命中値/対決/単体/武器/3MP/ダメージ+6して攻撃

[メイン] アイラ : 《覇者の風格》/常時/自身/ダメージロール+1d6

[メイン] アイラ : 《憤怒の一撃》/ダメージロール/剥離値+3/ダメージ+8d6

[メイン] system : [ アイラ ] 剥離値 : 0 → 3

[メイン] system : [ アイラ ] MP : 15 → 12

[メイン] アンデルセン : めっちゃダメージありそう

[メイン] アンデルセン : 命中値による判定でどぞ

[メイン] アイラ : 多分ネフレンとそんなに変わらない

[メイン] アイラ : 2d6+10>=0[] 命中値 (2D6+10>=0[]) > 10[4,6]+10 > 20

[メイン] アンデルセン : ヒット

[メイン] アイラ : 1d6+14+8d6+1d6+6 (1D6+14+8D6+1D6+6) > 3[3]+14+20[1,1,2,3,3,3,3,4]+6[6]+6 > 49

[メイン] アンデルセン : なかなか

[メイン] system : [ アンデルセン ] HP : -60 → -109

[メイン] アイギス : 格が違う

[メイン] アイラ : 「クソみたいな運命も!クソみたいなこの世界も!!纏めて切り裂けええェ​───────!!」

[メイン] アイラ : 大振りの一撃が再び仮面に振り下ろされる

[メイン] アンデルセン : 鈍く、大きな音が響く。瓦解し、零れていく黒曜石の仮面。

[メイン] アンデルセン : 「ぐッッッ………!!」
声が二重に、反響して聞こえる。呻き、悶える、魔の声。

[メイン] アイギス : では続くであります!

[メイン] アイギス : 「──あなたの欺瞞を、その仮面を。ここで晴らします!」

[メイン] アイギス : 《脅威の機構:刺》/からくり/4/ア/メジャー/【命中値】/対決/範囲(選択)/10m/5MP/[Lv+2]D6点の〈刺〉属性物理攻撃ダメージを与えた場合に狼狽付与

[メイン] アイギス : 対象アンデルセン!

[メイン] アイギス : 2d6+7>=5 命中値 (2D6+7>=5) > 10[5,5]+7 > 17 > 成功

[メイン] アンデルセン : 命中!

[メイン] アイギス : 片手の指5門、左右で10門の内蔵機関銃の砲火が襲う!

[メイン] アンデルセン : 「─────ぐああああああああああッッ……!!?!」

[メイン] アンデルセン : 大きく吹き飛ばされていき……。

[メイン] アンデルセン : 仮面が、完全に全て……。

[メイン] アンデルセン : 破壊される。

[メイン] アンデルセン : 戦闘終了

[メイン] アンデルセン :  

[メイン] アイギス : そうして、狼狽した隙を見逃さず。

[メイン] アイギス : 《神速移動》/いつでも/自身/剥離値+3/シーン中の任意の場所に移動

[メイン] system : [ アイギス ] 剥離値 : 4 → 7

[メイン] アイギス : 土煙の中、彼へと駆け。

[メイン] アイギス : そのこめかみに、指を押し当てる。

[メイン] アイギス : OT 兆候表 兆候表(6) > 【重圧】 あなたはバッドステータスの[重圧]を受ける。

[メイン] アンデルセン : 雨に打たれ、濡れる。水を多く含んだ大地に、大の字で倒れる青年。

[メイン] アンデルセン : ─────『異形』こそ破壊され、眼からは『虚無』は消えた、が……。

[メイン] アンデルセン : 「……………」

[メイン] アンデルセン : ただ静かに、向けられる冷たい鉄の筒を、受け入れていた。

[メイン] アイギス : 「思い残すことは、ありませんか」

[メイン] アンデルセン : フッ、と自嘲気味な笑みを浮かべる。

[メイン] アンデルセン : 「………これで、王子サマとアイツは、『幸せ』に結婚するんだろう」

[メイン] アンデルセン : 「なら、思い残すことは、ねぇや」

[メイン] アンデルセン : 「……まぁ……あるとするなら」

[メイン] アンデルセン : 「アイツは、心配性だからよ」

[メイン] アンデルセン : 「……俺は、どっか旅に出たって ……伝えておいてくれよ」

[メイン] アイギス : 「……嘘吐き」

[メイン] アンデルセン : 「…………何がだよ」

[メイン] アンデルセン : 低く、小さな、声だった。

[メイン] アンデルセン : その顔は、雨に打たれ、濡れていた。

[メイン] アンデルセン : きっと、涙を流していたとしても。

[メイン] アンデルセン : 分からないだろう。

[メイン] アイギス : 「思い残すことがないのなら、どうして、そう押し殺した顔をしているんですか」

[メイン] アンデルセン : 「………………………」

[メイン] アンデルセン : やるせない表情で、アイギスを見上げる。

[メイン] アンデルセン : 「………アンタ、『からくり』だろう?」

[メイン] アイギス : 「……はい」

[メイン] アンデルセン : 「じゃあ」

[メイン] アンデルセン : 「……まぁ……なんだ……」

[メイン] アンデルセン : 「こういう、メンドクセーのが……」

[メイン] アンデルセン : 「……『ニンゲン』……ってことで……」

[メイン] アンデルセン : 「………勘弁してくれ」

[メイン] アイギス : その言葉に、鋭い視線から、ふっと笑みを零し。

[メイン] アイギス : 「なら、わかっているでしょう」

[メイン] アイギス : 「『からくり』に『ニンゲン』は殺せない」

[メイン] GM : ─────『歪んだ御標』は戻され。

[メイン] GM : 正され。

[メイン] GM : 暴雨は、雷雨は、徐々に止んでいく。

[メイン] GM : アイギスの背に広がっていた。暗雲は、消えていく。

[メイン] GM : 差し込まれる、太陽の光。

[メイン] アイギス : 「ぐっ……」
度重なる無茶な機動からか、重圧を受けたように彼の傍で横たわる。

[メイン] ネフレン : 「……」
放心したように、しばし太陽の光を眺めていたが

[メイン] アイギス : 「すみませーん!! 動けないので助けて欲しいのですが!」
"向こう"へと叫ぶ。

[メイン] ネフレン : 「……ん、わかった」

[メイン] アリエッタ : 「わ…わわっ…!」
聞こえた声に、急いで駆け寄る

[メイン] ネフレン : その声に意識を戻し、アイギスとアンデルセンのそばへ

[メイン] アイラ : 「2人とも...すっごくボロボロだもんねえ...」
よろよろと、弱々しい足取りで向かう

[メイン] ネフレン : 「御標は正された。これを伝えれば、王子様は生還する」

[メイン] アリエッタ : 「これで…私たちの本来の役目は果たされたんだね…!」

[メイン] ネフレン : 「アンデルセン、あなたは何を想って事を起こしたの?」
「どうして、王子様とエリーゼの結婚を止めたかったの?」

[メイン] ネフレン : 無表情のまま、アンデルセンの目を真っ直ぐに見つめて

[メイン] アンデルセン : 「…………」
倒れたまま、頭を掻く。

[メイン] アンデルセン : 「………もう、こうなったら ……ガキみてぇな見栄の張りも、しんどいだろうな」

[メイン] アンデルセン : 自分のことだというのに、まるで他人事のように、溜息を一つ。
諦めたかのように、堪忍したかのように、目をネフレンへと向けると。

[メイン] アンデルセン : 「取られたくなかったからだよ」

[メイン] アンデルセン : 「………ガキみてぇな、ただの我儘だ」

[メイン] アンデルセン : 「情けねぇ嫉妬だ」

[メイン] アンデルセン : 「みっともねぇ、見るに堪えねぇ、けど」

[メイン] アンデルセン : 「確かに俺の中にあったもんだ ……そんだけだ」

[メイン] ネフレン : 「”あった”、でいいの?」
「あなたは、そこまでしたのに…皆が幸せになるはずの御標に従うことに納得できてるの?」

[メイン] ネフレン : 「私はそうは思わないから…こうして”紡ぎ手”になった」
「幸せになったから、そこで終わりでいいなんて御標…受け入れたくなかったから」

[メイン] アンデルセン : 「…………『紡ぎ手』 ……なるほどな」
その言葉は、アンデルセンも知る。
神様の決めた筋書を否定する存在。秩序を乱す者の名。

[メイン] アンデルセン : 「やっと、腑に落ちたよ」

[メイン] アンデルセン : 「……本当に……変わってんな、アンタら」
僅かに、微笑を零しながら、各々を見やるのだった。

[メイン] アリエッタ : 「でも…変わってるからどうってことも…ないでしょ?」

[メイン] アイギス : 「ええ。それに、"気持ちを伝えるな"、とは御標には書いてありませんよ」

[メイン] アイラ : 「それにまだ...この"物語"は終わってないよ、あなたの役目も終わってない」

[メイン] ネフレン : 「諦めるのは、あなたの自由だけれど」
「誰かが想ってくれていることを知れるほうが、幸せだと私は思う」

[メイン] ネフレン : 「そういうわけで」
問答無用、と小柄な少女がアンデルセンを抱えようとする

[メイン] ネフレン : 「行こう」
「あなたの想いを伝えに」
諦めるのか、可能性を掴むのか。それだけは、彼にしか決められないから

[メイン] ネフレン : 「心配しなくても大丈夫。私は、幸運を運ぶ黄金妖精(レプラカーン)」
「きっと、あなたの想いは届く」

[メイン] アンデルセン : 泥を背に被りながらも……ネフレンの力を頼りにしつつも、『己』の力でも、立ち上がる。

[メイン] アンデルセン : 「……………………」
各々へ、瞳を向ける、仏頂面で、唇をへの字にさせながら。

[メイン] アンデルセン : そして……視線を、背け。

[メイン] アンデルセン : 「………ありがとうな」

[メイン] アンデルセン : ぼそりと、そう呟く。

[メイン] アンデルセン : 「……『玉砕』させるなら、俺もその目に遭わなけりゃ」

[メイン] アンデルセン : 「示しも、付かねぇだろうしな」

[メイン] アンデルセン : そして、あなた達へと背を向ける。視線の先は、静まり返った、青い海。

[メイン] アンデルセン : 「…………世話になった、旅人」

[メイン] アンデルセン : 男は、重々しい脚を動かし、ゆっくりと、しかし確実に、前へと、歩き始めるのだった。

[メイン] アンデルセン :  

[メイン] アンデルセン :  

[メイン] アンデルセン :  

[メイン] アンデルセン : climax『物語の結末』 登場:不可

[メイン] アンデルセン :  

[メイン] アンデルセン :  

[メイン] アンデルセン :  

[メイン] アンデルセン : 波打つ音。潮風に運ばれる、磯の香。
荒れた空から一転、透き通った青の色が、海と混ざり、どこまでも広がっているように見える。

[メイン] アンデルセン : 鴎の声が聞こえ始める。
足元には、小さな可愛らしい蟹が、横切って行く。
嵐は過ぎ、生命が生き生きと活動を開始し始めた。

[メイン] GM : そして─────海の中から、こちらへと向かう二つの影。

[メイン] GM : 魔法によって、水中でも息ができるようにしていたのだろう。
……そして、たとえ海の中にいても分かる。

[メイン] エリーゼ : 翠色の瞳の少女は、浜辺にいるアンデルセンの姿に気が付いたのか、ぱああ、と明るい表情を浮かべた。
そして、隣に立つ王子に、何やら頼みごとをする。

[メイン] レオンハルト : にこりと微笑み、頷く。

[メイン] GM : やがて二人は浜辺へと上がる。

[メイン] レオンハルト : 王子は、何も言わず、ただ二人へ、慈しみの表情を浮かべながら……帰路へと、向かうのだった。

[メイン] エリーゼ : 「アンデルセン!」

[メイン] エリーゼ : 「帰りを待ってくれてたのね!」

[メイン] エリーゼ : 無邪気な、屈託の無い笑顔を向ける。

[メイン] アンデルセン : 「………ああ」

[メイン] アンデルセン : もう、誤魔化しても、格好をつけても、仕方がない。

[メイン] アンデルセン : 「そうだ、待ってた」

[メイン] アンデルセン : ぶっきらぼうに、そう告げた。

[メイン] エリーゼ : 「あら、ふふふ!珍しい~、アンデルセンがそんな素直な反応するの~!」

[メイン] エリーゼ : くすくすと楽しそうに、からかうような笑いを零しながら、アンデルセンの真正面に立つ。

[メイン] アンデルセン : 「………そういう、気分だったんだよ」
気恥ずかしさに、耳元が赤くなる。

[メイン] アンデルセン : 「……まぁ、なんだ……とりあえず…… ……無事に戻ってこれたようで、安心した」

[メイン] アンデルセン : 「ホッとした、心の底から」

[メイン] アンデルセン : 「だから……おかえり」

[メイン] エリーゼ : にこりと笑って。

[メイン] エリーゼ : 「ありがとう!ただいま!」

[メイン] エリーゼ : 「も~、大変だったんだよ?海の中!怖いのがうじゃうじゃ~っていて!しかも、『深海のぬし』も初めて見たんだから!」

[メイン] エリーゼ : 「こ~~んなおっきかったのよ!」
両腕を広げ、ついでに片足立ちで、脚も広げて見せる。

[メイン] アンデルセン : 「そりゃ、一目見てみたかったな」
頬を緩める。いつもと変わらない姿に、安心感を抱いていた。

[メイン] アンデルセン : 「……………なぁ、エリーゼ」

[メイン] エリーゼ : 「うん?」

[メイン] アンデルセン : 「………結局、どうすんだっけ」

[メイン] エリーゼ : 「どうって……えーっと……?」
小首を傾げる。頭の上にハテナマークが浮かんでいる。

[メイン] アンデルセン : ぽりぽりと、頬を掻く。

[メイン] アンデルセン : 「……王子サマとの、結婚だよ」

[メイン] エリーゼ : すると……。

[メイン] エリーゼ : エリーゼは、頬を、赤らめるのだった。

[メイン] アンデルセン : ─────それを見て。

[メイン] アンデルセン : ああ……そっか。

[メイン] エリーゼ : 目が泳ぎ、しおらしく、腕を背中の後ろで組む。

[メイン] エリーゼ : 「……………最初は、私なんかで、いいのかなって、思ってたけど」

[メイン] エリーゼ : 「………海で、いっぱい助けてくれて」

[メイン] エリーゼ : 「だから、私 ………この国の、みんなの為にも」
それは、『豊穣への祈り』を意味していた。

[メイン] アンデルセン : 「………………」

[メイン] エリーゼ :  

[メイン] エリーゼ : 「─────『結婚』、してみようと思うのっ!」

頬を赤らめながら、精一杯の表情で、そう告げるのだった。

[メイン] エリーゼ :  

[メイン] エリーゼ : そして、恥ずかしそうにまた目を泳がせて。

[メイン] エリーゼ : 「……まだ、みんなには、言わないでね?」

[メイン] エリーゼ : 「アンデルセンだから、言ったんだよ?」

[メイン] アンデルセン : フッ、と笑う。

[メイン] アンデルセン : 「どうするかな、これを出汁にすりゃ、当番をしばらくサボれるかもな」
肩を竦める。

[メイン] エリーゼ : 「ええ~~~~~~っ!?!ひどぉい!!アンデルセンのバカぁ!」
頬を膨らませる。

[メイン] アンデルセン : 手をひらりと掲げつつ、ポケットにそっと、しまう。

[メイン] アンデルセン : 「………なぁ、エリーゼ」

[メイン] アンデルセン : 「俺さ」

[メイン] アンデルセン : 静寂が、訪れる。

[メイン] アンデルセン : 波の音。鴎の声。

[メイン] アンデルセン : 心臓の音。

[メイン] アンデルセン :  

[メイン] アンデルセン : 「お前のことが、好きだ」

[メイン] アンデルセン :  

[メイン] アンデルセン : 今にも踵を返し、帰りたかった。
しかし……向き合わなければ、ならない。

[メイン] エリーゼ : 吃驚したように、目を大きく見開いて……。

[メイン] エリーゼ : 「………そう、だったんだ」

[メイン] エリーゼ : 髪先を、指でいじる。

[メイン] エリーゼ : 「…………………」

[メイン] アンデルセン : 「いいよ、別に」

[メイン] アンデルセン : 「これはただの、俺の自己満だからよ」

[メイン] アンデルセン : 「答えなくていい、もう、分かってるからよ」

[メイン] アンデルセン : 「……じゃあな」

……耐え切れなかった。だから、青年は踵を、返した。

[メイン] エリーゼ : 「─────待って、アンデルセン!」

[メイン] アンデルセン : 背を向け、立ち止まる。

[メイン] エリーゼ : 「……………」

[メイン] エリーゼ : 「………私も……」

[メイン] エリーゼ : 「好き……『だった』よ」
小さく、弱々しい、震える声だった。

[メイン] アンデルセン : ─────ああ、そっか。

[メイン] アンデルセン : 解放されたような、安らかな、自然な笑顔が、顔に浮かぶのだった。

[メイン] アンデルセン : 「ありがとうな」
背を向けたまま、そう返した。

[メイン] アンデルセン : そして、アンデルセンは、帰路を進んで行くのだった。

[メイン] GM :  

[メイン] GM : ─────こうして、国の安寧を揺るがしていた魔は、勇敢なる王子様の手によって討伐され、囚われた翠の瞳の少女も無事、救出され……。

『幸せ』が、訪れるのでした。

[メイン] GM : めでたし。めでたし。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] アイラ :

[メイン] アイラ :

[メイン] アイラ : 空を見上げれば、お天道様が雨なんてまるでなかったように光を落とし続けている

[メイン] アイラ : 地面に目を落とせば、激戦の血だまり、入国した四人の足跡、雨と誰かが流した涙でできた水たまり
消えずに残ったものが、忘れられないものが、たくさんあった

[メイン] アイラ : これからのことなんて私たちにはわからないけど、この過去は確かに”存在った”

[メイン] アイラ :

[メイン] アイラ : ふと屈んで、水たまりを見つめる。

[メイン] アイラ : 泥が混ざって、濁って、私の顔を映すソレは

[メイン] アイラ : 一件綺麗に見えるけど、心の奥に影を潜めたこの世界そのものを、正確に映しているような気がした。

[メイン] アイラ : ふと、その水たまりに向かって問いかけてみた

[メイン] アイラ : 「私、まだ笑えてるよね?」

[メイン] アイラ : 答を返すのは自分
だから自分に都合のいい答を返す

[メイン] アイラ? : 『笑えてるよ』って

[メイン] アイラ : 笑えてるなら、まだ頑張れるはず。

[メイン] アイラ : 御標、定められた運命。
抗えない未来が記された歴史書

[メイン] アイラ : それに対抗する紡ぎ手としては…正直言って私は落第点だろう

[メイン] アイラ : 私はあがくことを諦めちゃったから

[メイン] アイラ : でも、まだ諦めていない他の紡ぎ手や、普通に暮らす人が沢山いる
私はそのために”ここ”にいて、それだけのためにチカラを奮う。

[メイン] アイラ : それが私がまだ生きてる、唯一の理由だから。

[メイン] アイラ : 「私、まだ頑張れるよね?」

[メイン] アイラ : 再びの問いかけにも、私は同じように返す。

[メイン] アイラ? : 『まだ、頑張れるよ』

[メイン] アイラ :

[メイン] アイラ :

[メイン] ネフレン :  

[メイン] ネフレン :  

[メイン] ネフレン : 歪んだ御標は正されて
王子様は無事仇敵を倒し、翠の目の少女と結ばれた

[メイン] ネフレン : 国は豊かさを取り戻して
また、美味しい稲のパンが作られることだろう

[メイン] ネフレン : うん、多くの人が幸せになった
私たちが抗った価値はあった

[メイン] ネフレン : ……本当に、そうなのだろうか
多くの人が幸せになった裏で、願いを叶えられなかった人を、私は見ている

[メイン] ネフレン : 絶対の幸福なんて、誰も不幸にならない幸福なんて
本当にありえるのだろうか
御標に従うことで手に入るものが、それなのだろうか

[メイン] ネフレン : やっぱり…私には、そうは思えない

[メイン]   : 『私はもう幸せに何かなれないんだ』
『だって私は』
『世界で一番幸せな女の子だから』

[メイン] ネフレン : そう言って死が待つ戦場に向った彼女には、それ以上の幸福はなかったのか

[メイン] ネフレン : 私は、その答えを知りたい
みんなが、真に幸せになれる可能性を信じたい

[メイン] ネフレン : だから、私は紡ぎ手で
これからも、紡ぎ手であるのだろう

[メイン] ネフレン : ──────私はネフレン・ルク・インサニア。
狂気(インサニア)と名付けられた聖剣を持つ、ただの妖精

[メイン] ネフレン : そんな妖精一人で、皆を幸せにできるなんて
そんな願いが既に狂気だとしても

[メイン] ネフレン : 「私は、諦めないよ」

[メイン] ネフレン : 稲の国の去り際に
ふと振り向いて、呟くのだった

[メイン] ネフレン :  

[メイン] ネフレン :  

[メイン] アイギス :  

[メイン] アイギス :  

[メイン] アイギス : 全てが終わって、晴れた空と海を眺める。
木々の雫がきらきらと輝き。

[メイン] アイギス : ──今回は、『人を守れた』。

[メイン] アイギス : ──しかし、次は? かつて『人』だった願いを、殺さないとは限らない。

[メイン] アイギス : 私の使命は『伽藍を撃滅し、人々を守る』ということ。
それに、何の迷いもない、筈なのに。

[メイン] アイギス : 私の手は血に染まっている。
踏みにじった、誰かの幸福が、願いの数が意識の外で這う。

[メイン] アイギス : ──それはただ、御標を妄信する人々と何が違うのだろう。

[メイン] アイギス : 人工的に紡ぎ手となるべく、この鉄の身体に組み込まれた人格回路が、軋む回数が増え。

[メイン] アイギス : それでも、私は。

[メイン] アイギス : 私という自我は、『人々を守りたい』。

[メイン] アイギス : この願いはきっと、私が命じた、私の使命。

[メイン] アイギス : 私が私でいる以上、考える私である以上、決して変わらない真実。

[メイン] アイギス : だから、この眩しい世界を、きっと、私は好いてしまっているのだから。

[メイン] アイギス : 私は私の、戦いを。『人々を守る』戦いを。
私の為に、この先も続けていくのだろう。

[メイン] アイギス :  

[メイン] アイギス :